1ヶ月前私はTUTAYAの帰りに駅に向かう。見慣れない道を通り、駅へと向かう。
案の定駅に着かない。
しかし、昼のニュースでよく見るガラス張りのモニュメントの近くにたどり着く。
どうやらここは美術館らしい。
もともと美術館に興味があったため、久しぶりに美術館へ。
モニュメントへ私は歩いて行く。どうやら200円でモニュメントの屋上付近の展望台に行けるらしい。エレベーターで。
このモニュメントの中で私はエレベータの人に出会った。
このエレベーターはモニュメントの中を通り、町を一望できる展望台へと辿りつく。
エレベータの中には二人がいる。
エレベーターの人は覚えたてのマニュアルを思い出しながら喋りだす。
私は一切耳を傾けない。
左胸に着いている名札がずれているのに気になるからだ。
それを私が直そうとするとエレベータの人はびっくりした様子で名札を直し再び喋りだす。
その後も私はエレベーターの人の話を聞かずにエレベーターの人の顔をうかがう。
エレベーターの人がキョロキョロしながら喋っているからだ。
するとエレベーターの人は困った様子で私に言う。「私ではなくエレベーターの外をご覧ください。」
1分30秒経つと屋上付近の展望台に着く。
展望窓が360度×60度の空間に散らばっている。
展望台の窓が少々汚れていて、決して綺麗な眺めといえるモノとは言えない。
しかも一望できない。
私は局所的に街並みを見下ろす。
しかし冬の閉館間際に来たら素晴らしい眺めになる。
5分もしないで三角のボタンを押し、眺めが良かった場所に戻ってエレベータが来るのを待つ。
1分30秒するとエレベーターの方から困った声で私を探している。
さっきの人だ。
私は歩いてエレベータに入りエレベーターは下に向かう。
いきなりエレベーターの人は安牌を切りだす。
「展望台はどうでしたか。」
私はエレベーターの人の目を見ながら言う。
「結構狭かったです。」
エレベーターの人は困った表情で再び弁解し始める。
2人きりであったためエレベーターの人は私に質問を投げつける。
結構いろいろと聞いてくる。
私は楽しい様子で冷静に質問に答える。
エレベーターが1階に着く直前に展示会についての説明を受ける。
1階に着くと同時に私は展示会に向かう。
入場券を購入し階段を上がり展示会へ足を動かす。
興味深い作品が並ぶ。ファッション関係の展示物だ。
不意に私はさっきのエレベーターの人を思い出す。
ストックホルムシンドロームか・……。
考え事をしながら美術館の売店でマトリョーシカのシールを購入。
さっきのモニュメントへと足が動く。
しかし、エレベーターの人はいない。
私は自転車置き場の方へ足を運ぶ。
自転車置き場であたりを見回す。
「右に曲がれば大通りに出て、駅に着きそうだな。」
反射的に私はモニュメントに戻る。
やはりいない。
仕方なく受付の綺麗な女性に駅までの道のりを聞く。
とても丁寧に教えてくれる。
すると説明の途中でさっきのエレベーターの人がエレベーターから出てきた。
私は受付の綺麗な女性の説明を上の空でエレベーターの人に顔を向ける。
エレベーターの人はこっちを向いて笑っている。愛そう笑いか?
目の動きと口の動き、頬骨の動きを一瞬で判断し、愛そう笑いでは無いこと確かめて、私は喜ぶ。
好意の反報性だ。
私はエレベーターの人に好意を抱いた。

