実に3ヶ月以上のご無沙汰でございました。
父が旅立ってから
長かったような
短かったような。
とても久しぶりなのに
何ともおかしな題目になりましたが
お時間頂ける方は
読んでみてくださいませ。
先程、ウトウトと昼寝してたら
父が夢に出てきたんです。
旅立ってから初めて。
美味しそうな天丼を
幾つ買う?と悩む夢。
店先には五つ程並んでいて
次から次へと作っていて。
「また明日も売ってますか?」
「幾つ買ってもいいですか?」
父が熱心に店員さんに質問しました。
そして、私に聞くんです。
「幾つ買ったらいいと思う?」
私は、好きなだけ買ったらいいと
思ったのだけど
そんなに大量に買っても
一度で食べきれないだろうから
「三つくらいでいいんじゃない?」
と答えました。
それでも尚、悩み続ける父。
結局その時は一つも買わずに
家に帰りました。
家に帰ると
先に旅立った叔父と
愛猫がわちゃわちゃと
元気に騒いでました。
それでも尚、
天丼を幾つ買うか悩む父。
もうこの際、十個でも二十個でも
好きなだけ買ったらいいじゃない!
と、思ったところで目覚めました。
天丼か…
今は大雪でスーパーも品薄で
すぐには無理だけど
大きな海老で作った
天丼をお供えしたいと思います。
頑固で
厳しくて
クソ真面目で
決して弱音を吐かなかった
最期くらい素直になっても
良かったのに。
様子がおかしいと連絡を受け
でも、ずっと
「連絡が無いことは元気な証拠だと思ってくれ」
と言われていたから
またいつもの
ただのお酒の飲み過ぎだと
思っていたのに。
「会社に来ないのだけど」
と連絡を受け
ただ事ではないと
新幹線の時刻表も見ずに
駅へと向かった。
兄妹は居ないが
とても良くしてくれる
同い年の従姉妹がいる。
先に父の様子を見に行ってくれて
無事なのは確認していたが
鼓動は激しくなるばかり。
実家に着くと
父は定位置の椅子に座っていた。
でも、振り向きもしない。
声をかけるとはじめて
「あれ?来ちゃったの?」
と、素っ頓狂な言葉が。
私の事は認識出来たようだ。
だけど、それから会話が成り立たない。
幾つか質問するも
無反応か
首を傾げるだけ。
「病院に行こう」だけには反応し、
「行かないよ!」の一点張り。
看護師をしている従姉妹の指示に
従いつつ、
かかりつけの病院に電話して
無理矢理連れて行こうとして
暴れて怪我でもされたら大変!
と判断して救急車を呼んだ。
救急隊員が来ても尚
拒否する父。
でも、先程ではない。
観念したか?
でも、意識ある人は
本人の意思がないと搬送出来ないとの事。
どうにか救急隊員と共に説得を続けるが、
なかなか「うん」と言わない。
ここまできて頑固かよ!
と思ったけど、
脳疾患か低血糖だと読んでいて
一刻も早く病院へ!と思い、
「とりあえずトイレ行こっか?」と
立たせてみた。
フラフラで一人じゃ歩けない。
咄嗟に支えたけれど…
腕が細い!
体が軽すぎる!
従姉妹にトイレに付き添ってもらい
その間に担架を広げてもらう。
そして、トイレから出てきた父を
担架に座らせた。
そうしたらやっと観念したのか
やっと頷いたのだ。
「黒いカバンと財布を持って行って」
今までボーッとしてた人とは
思えない程の
しっかりとした口調で。
救急車の中で
救急隊員からの質問に
「眠れなかったの?」
「食べれなかったの?」
「コロナで不安になっちゃった?」
全てに頷いた。
こんなに苦しんでたのに。
一人で心細かっただろうに。
私はしばらく電話もしていなかった。
でも、これから親孝行すれば良いと
思っていた。
4日後には旅立つとは露とも思わず…
長くなるで、続きます…