仕事終わりに真っ直ぐ帰宅する時は、
コミックコーナーの通路に座り込んで、
立ち読みOKな漫画(多分キングダムの1巻とか)を読んでいる小学生がいたので、
通り過ぎてから一旦考えて注意しました。
周りにクレイジーオヤジと思われたくないし、
子供を脅すのもしたくないし、
「ねえねえそんなとこで座っちゃ駄目だよ」
モンスターペアレンツの影に怯える新任教師のような、
腰の引けた物言いです。
漫画に熱中していた小学生はキョトンとした顔をしましたが、
すぐに立ち上がりました。
特に買う本も決めてなかったので、
立ち読みして帰ろうと思ってましたが、
リュックを背負って立ち読みだけしている大人とさっきの小学生に大差はないのではないか。
そう考えると、何か高尚な本でも買わなければ、小学生に申し訳ないのではないかと気になってきました。
高尚な本といっても、松下幸之助の本でも買えばいいのか、
いやいっそキングダム全巻大人買いして「小僧、そんなに読みたきゃうちに来いよ」と圧倒的パワーを見せつければよいのか、
どちらもしたくはありません。
でもまあ2冊の本を持ってレジに向かうと、小学生は立ち読みを続けていました。
そもそも何で小学生を注意したのか、
違和感を覚えた事はたしかですが、
自分が迷惑を被っかといえばそうでもないし、
大人の代弁者のような逆尾崎でもないし、
星一徹のようながんこ親父でもないけど、
何となくやはり誰も注意しないのはよくねえなとは思いました。
しかし、中学生5人だったら注意してないかもしれず、
高校生3人でも多分してない。
タトゥーだらけの悪そな奴は大体見て見ぬふり。
というわけで、
自分のみが正しいという考えはやはりあやうく、
安全圏にいながらギャーギャーわめくだけの正義感なんてものはほとんどまやかしだなと再認識した次第です。
遠藤康志