(投稿日時となってるのは出来事のあった頃で、記憶をもとに書いています。)
悪性でしたと言われる可能性もあるんだな、なんてぼんやり思いながら10日間を過ごし、検査結果を聞きにクリニックへ。
午後イチの枠だった筈が、20分くらい待ってからようやく診察室へ。
先生の前に座ったかどうかのタイミングで「検査の結果、乳がんでした。」って、あまりにもさっくり
今時、家族を呼んできてくださいとかやらないのは知っていましたが、さっくりすぎやしませんかね
ショックで泣くとかは無かったけれど、流石に息が止まりました。
まだこの時は乳がんについて殆ど知識が無い状態で、先生がメモを見せながら説明する言葉を一字一句聞き逃すまいと真剣でした。
サイズは7,8mmで1cmないくらい。浸潤性乳管がんという一番多いタイプ。
今回取った検体だと、小葉がんというタイプである可能性もあります。
手術が必要となりますが、それ以外にホルモン受容体が陽性なので、ホルモン剤での治療が有効です。
HER2というのが陽性だと分子標的治療薬が効きますが、あなたのケースだと陰性で効きません。
と、いった内容をサクサクと説明して頂きました。
今後の治療はどうなりますか?仕事はどれくらい休む必要がありますか?との質問には、
まずは手術で、おそらく全摘ではなく部分切除。
その後放射線治療とホルモン剤治療になるでしょう。
手術のための入院は長くはならず、2週間くらいで復帰する人もいれば、放射線治療が5週間毎日通院する必要があるので、その間休職する人もいます。
とのこと。
それから、クリニックでは手術ができないので設備のある病院を紹介してもらう事になったのだけど、
あなたの住所だと、この大学病院ですねーと即決。
うちの場所が分かるって事は、ご近所さんなんでしょうか
(後で気が付いたけど、後述の却下された病院に以前お勤めでした。なるほど地理感ある筈です。)
実は前日に病院ごとの乳がん手術数だけは調べてあって、なんと全国1〜3位まで自宅からバス1本ドアツードアで30分以内。
提案された病院の次に近いのが全国1位の病院なので、こっちも近いんですけどぉと申し出てみたら、一言、
「混みますよ? 」
なーるーほーどー。全国1位、日本中から患者さん来ますよね。
経過観察してきた患者のがん化を見てしまった医師としては、早期治療を第一に考える筈。
難しいケースじゃなければ、近くて手術早い病院が一番。
そりゃそうだ。はい、提案頂いた大学病院でお願いします。
すぐ紹介状を仕上げていただき、クリニックを後にしました。
待ち時間が長かったのは、先に紹介状を書いていた為、らしい。
病院を決めた数十分後、この決断が大正解だったと思い知る事に。
自分に考える時間を与えたら、怖くなってあれこれ言い訳して先延ばししてしまいそうだったので、
クリニックを出たその場で紹介してもらった病院に予約の電話を入れました。
状況を説明したところ
「それは大変ですね。でしたらなるべく早く…明後日の午前中はいかがでしょう?」って、明後日は日曜日ですよ
この病院、働きながら治療が受けられるよう、科によっては土日祝関係なく診察しているのでした。
この先ずーっと通う事になる病院、何より通いやすさがQOLを左右するかもしれません。
クリニックの先生がそこを考えての選択だったのかは分からないけれど、この病院で良かった、と後々思ったのです。
自分ががんになってみて初めて分かったのは、
次から次へと大きな決断を即決する必要がある大変さ
でした。
自分は思い切りが良い方だと思うけれど、それでも息も絶え絶えになりました。
入院する病院やセカンドオピニオンを探す、なんて余裕無い
誰かに相談…なんてしてたら、色々迷いに迷ってその間にがんを進行させてしまいそうです。
盲点だったなぁ