私は長年会社で働いていたときは、無駄を省き、効率が求められる仕事でした。

常にメリット・デメリットを洗い出し、比較検討して案件を進めていきました。どちらの方法がうまくいくのか、合理的に判断して行動します。

 

その中では不確実性には重きを置きません。会議で「何となくそう思うんです」という言葉なんて使ったら、だから女はダメなんだとバカにされて相手にされません。

 

論理的に説明できないことは、多数の人が関わる組織の中では、物事を進めるうえで障害になります。

だから仕事をしているときは、習慣的に左脳をフル回転していました。他の人たちも多くは私と同じだったと思います。毎日毎日左脳を使う。とても疲れます。

 

そういう左脳思考の人間でしたから、スピリチャルなんて信じていませんでした。というよりも、信じる・信じないというのではなく、自分とはまったく関係のない世界のことだと知ることさえもしていませんでした。

 

だから20年くらい前に友人から、とても良い映画だからと薦められて観た映画も、どこが良いのか全然分かりませんでした。

 

それは女優シャーリー・マクレーンが実体験を綴って全米でベストセラーとなった著書を自ら映画にした「アウト・オン・ア・リム」でした。幽体離脱やUFOの目撃など摩訶不思議な神秘の体験の映画です。スピリチャルの世界ではとても有名です。

 

薦めてくれた友人に対して「辛いことがあったから、そこから逃避しようとしているのかな」くらいに考えていたんです。

 

それに主人公のシャーリーが海に向かって「I am god」と何度も大声で叫んでいるシーンには「なんて偉そうに!」と思ったくらいです。

 

私は小学校のときから教会の日曜学校に行き、中学から大学までキリスト教系の学校に通っていました。毎日礼拝で神様を拝んでいました。

 

神様は偉大な存在で、私たち間違いを犯してしまう人間を許し愛してくれているという教育を受けていました。

だから最初にそういう反応が出たんだと思います。

 

でもそうは思う反面、キリスト教の教えにも疑問があったんです。あまりに宗教に固執し過ぎると他の宗教や考え方を排除して、人として偏ってしまうと感じたからです。だから宗教からは距離を置いて生きてきました。

 

否定はしないけど、肯定もしない。

それが長く続いたんです。

 

それから20年以上経ってから、やっとあの映画で何を伝えたかったのかが分かります。

 

どの宗教も、もとは同じことをいっていると思います。キリスト教も仏教も、神道、イスラム教、すべてにおいて根本は同じなんではないかと。ただ長い間に大勢の関わる人たちのエゴによって、最初の教義からだいぶかけ離れてしまったのではないかと。

今では宇宙の原理や仕組みが何となく分かったような気がします。

 

神と言われているものは、真我、ハイヤーマインド、宇宙の意識、本質、本当の自分、魂と、どんな呼び方でも同じことだと思います。自分・人間とは別に神という存在があるわけではなく、すべて繋がっている。ワンネスなんです。だから「I am god」なんですね。

 

「私はあなた」「あなたは私」 すべて繋がっている。

 

人間は右脳ではそれを知っているんです。左脳ばかり使っているから、ただ忘れているだけ。

 

これは人間同士だけではなく、地球上に生きる動物や植物、地球そのものも繋がっている。そう私は考えています。

 

このことに気づくと人生変わると思います。

 

まさかバリバリのキャリアウーマンだった自分が、アニマルコミュニケーションを始めるとは思いませんでした。気づくのに20年かかりましたが、今はまったく別の人生を進んでいます。