その日、友達と飲みに行った帰りに彼から返信があった。あんな適当にまとめたプロフィールメールなんかに丁寧に返信する人なんかいるのかしら?私ならタイトルにふざけたメールありがとう!ってタイプして返信するわ!
ハロー!メールありがとう。君、正直すごいよ!一人で東京に出て行って、それでお金を稼いで専門学校に行くなんて!僕には考えられない人生だよ。君の実家は雪深い東北だし、東京に行くなんて、何度考えても素晴らしいよ!
それじゃあ、明日もスカイプで待ってるよ。愛してる。
丁寧に返信する人がここにいたわ!本当に純粋な人。彼の人生は親が決めたものだったから、そりゃ私の人生信じられないわよね。あの時私は勉強するのがイヤだったし勝手に荷物をまとめて実家を飛び出したから東京では貧乏暮らしだったわ、まだ18歳だったしね。働く体力だけはあったから、毎日お店に行って働いたっけ。お金が無かったけど、歯並びを直したのもこの頃だったわ。
たまにママには電話したけど、親孝行な娘じゃなかったわね、私。
普通人には話さない部分はメールに書かなかったけど、メチャクチャな人生を褒めてくれる彼を愛おしく思った。そしてありがとうって心から思った。
プロポーズの事なんかすっかり忘れていた。忘れていたと言うよりはすっかり安心していた。恋に焦がれていて、ただ明日も会いたいなってそればかり思っていた。
今日はほんの少し飲んだだけだし、ゆっくりお風呂に入って寝よう。新しくキャンドル買ったけど、まだ使ってなかったわ。帰ったらバスタイムに使おう。