父よ。お願いします。あなたがわたしに下さったものをわたしのいる所にわたしといっしょにおらせてください。あなたがわたしを世の始まる前から愛しておられたためにわたしに下さったわたしの栄光を、彼らが見るようになるためです。(ヨハネ17・24)
1.
この世界は、二つの社会に分かれる。
一つは、人間社会。
もう一つは、神の社会。
イエスは、人間の社会に受け入れられようとは思われなかった。
わたしは人からの栄誉は受けません。(ヨハネ5・41)
イエスが求めたのは、人からの栄光ではなく、神からの栄光であった。
今は、父よ、みそばで、わたしを栄光で輝かせてください。世界が存在する前に、ごいっしょにいて持っていましたあの栄光で輝かせてください。(ヨハネ17・5)
イエスが関心を持っておられたのは、人間社会ではなく、神の社会であった。
人の間で褒められたり名誉を得たり、評価されたり、愛されること、これらは、地上のものであって、イエスの関心外であった。
その代わりに彼は、常に、御父からの栄光と愛を求められた。
わたしが自分のいのちを再び得るために自分のいのちを捨てるからこそ、父はわたしを愛してくださいます。(ヨハネ10・17)
イエスとともに復活したわれわれも、同じように、神の社会での評価にのみ関心を向けるべきである。
こういうわけで、もしあなたがたが、キリストとともによみがえらされたのなら、上にあるものを求めなさい。そこにはキリストが、神の右に座を占めておられます。
あなたがたは、地上のものを思わず、天にあるものを思いなさい。
あなたがたはすでに死んでおり、あなたがたのいのちは、キリストとともに、神のうちに隠されてあるからです。
私たちのいのちであるキリストが現われると、そのときあなたがたも、キリストとともに、栄光のうちに現われます。(コロサイ3・1-4)
われわれは、キリストとともにこの世に対して死んでいるので、人から受ける名誉、愛、富、社会的地位などは、無意味である。
そして、イエスと同じように、神の社会にのみ関心があり、御父の御心をいかに成就し、御父からの愛と報いをいかに受けるかに関心がある。
2.
神が御民に法を与え、土地を与えられたのは、この世を御国に変えるためである。
われわれは、地上のこと、たとえば、天皇陛下から勲章を受けたり、何か人に褒められたり、億万長者になったり、総理大臣になったり、ノーベル賞を取ったりすることに関心がない。
しかし、神は、そのようなわれわれに向かって「地を従えよ」を言われる。
「すべての国民をイエスの弟子とせよ。イエスが命じたすべての教えを守るように指導せよ」と言われる。
「地上に関心を持て」と言われる。
われわれは「地上のものを思うな」という命令と「地を従えよ」という命令を同時に与えられている。
われわれにとって「地上のもの」はどのような意味があるのか。
地上のものは、神が貸与した物である。
地上のものは「テスト」である。
地上のものをどれだけ繁栄させたかによって、天に用意されている「自分のもの」の量と質が変わる。
そこで、わたしはあなたがたに言いますが、不正の富で、自分のために友をつくりなさい。そうしておけば、富がなくなったとき、彼らはあなたがたを、永遠の住まいに迎えるのです。
小さい事に忠実な人は、大きい事にも忠実であり、小さい事に不忠実な人は、大きい事にも不忠実です。
ですから、あなたがたが不正の富に忠実でなかったら、だれがあなたがたに、まことの富を任せるでしょう。
また、あなたがたが他人のものに忠実でなかったら、だれがあなたがたに、あなたがたのものを持たせるでしょう。(ルカ16・9-12)
ここで「不正の富」とは「まことの富」の反対である。
つまり「まことではない富」、「はかない富」、「この地上だけの富」という意味である。
われわれが見る、美しい桜は、「まことの桜」ではない。
それは、天の桜の偽物である。
天には「まことの桜」が咲いている。
われわれは、その桜を永遠に見続けることができる。
だからと言って「偽物の桜なんてどうでもいい」ということにはならない。
神はその偽物をしっかり管理せよという。
神の評価は、偽物をどう扱ったかによって下る。
「小さい事に忠実な人は、大きい事にも忠実であり、小さい事に不忠実な人は、大きい事にも不忠実です」
3.
われわれの人生は、最初から最後までテストである。
神は、生まれる前からわれわれに使命を与え、どのような役割を果たさせるか決定しておられる。
われわれは、神のご計画どおりに生まれ、人生を送る。
人生の全行程が、神の評価の対象であるから、われわれにとって重要なのは「神の社会でどのように評価されるか」である。
人間の世界でいかに評価されていても、人生が終わった後で、神によって否定されたら終わりである。
人間社会ではなく、神の社会こそがわれわれの運命を決定するもっとも重要な要素である。