1.はじめに
今年でBCリーグは10周年目のシーズンを迎えます。
応援という視点で、この10年を振り返ると、常にBCリーグの応援の話題の中心にあったのは「BCリーグ憲章」の存在でした。
BCリーグ設立の理念とも言うべき「BCリーグ憲章」の解釈を巡って同じBCリーグのファン同士の対立やトラブルを生んできました。
本来「地域と地域のこども達のために」と謳われたこの憲章をめぐって争う事は本末転倒と言えます。
BCリーグには応援規定が存在しないがために、古参を名乗る一部のファンが自分たちの考えを「BCリーグの応援規定」であるかの如く応援団バッシングを行い、議論さえ許さないBCリーグの応援環境を築いてきました。
次の10年に向けて、石川の若い子達はもちろん、これから増え続けるであろう他球団の応援団員の皆さんには、BCリーグの応援団であるが故の不快な思いはさせたくはありません。
この記事がBCリーグの応援文化のさらなる発展に少しでも寄与するものとなれば幸いです。
2.「倒せ」という文言を含む応援についてBCリーグ機構側の解釈
当応援団では富山戦においてのみ「倒せ」の文言を使用したコールを行っております。
また今年からは「KO」という文言を使用した応援歌を採用しました。
こららの活動において、過去にBCリーグ憲章違反ではないかと、一般のファンの方よりご指摘を受けた事がございます。
また当応援団内でも議論になる事がありました。
そこで私はBCリーグ機構側に
「BCリーグ憲章は「倒せ」という文言を含む応援に関して規制をする主旨や解釈を伴うものであるか」と言う質問をしました。
BCリーグによる回答は以下の様になります。
・応援団規定について
当リーグでは、広く地域の皆様にご声援を賜りたく、特段の規定を設けている事実はございません。
また、本日現在、NPB様のような公認制度を設ける事も検討しておりません。
・「倒せ」について
貴応援団の応援歌すべてを存知ていない為、前後の歌詞を合わせた意味での解釈は致しかねますが、前後の歌詞を含めて誹謗中傷に当たらず、スタジアムにお集まりいただいた皆様が心地よいのであれば問題なかろうかと存じます。
もちろん、前後の歌詞や応援スタイル、振り付け等を総合的に勘案し、BCL憲章に沿わないとお客様からのご指摘があった場合等は、歌詞や応援スタイルについてご相談に参る事もあろうかと存じます。
また、起こり得ないことと信じておりますが、明らかな誹謗中傷や個人攻撃等が認められた場合は、公認野球規則に則り、審判員の権限により、球場から退場いただく場合もございますので、予めご了承いただきますようお願い申し上げます。
3.「倒せ」という文言を含む応援についての検証
上記のBCリーグ機構の解釈をまとめると
・BCリーグ憲章は応援について規制をするものではない。
・BCリーグ憲章違反である誹謗中傷や個人攻撃に当たる場合は注意や退場がある。
当応援団は9年間の活動(648試合)において一度も「倒せ」というコールを根拠に、主催者や審判団から注意や退場を受けた事がありません。
「倒せ」という文言を含む応援は誹謗中傷に当たらず、BCリーグ憲章違反では無いと言えます。
野球での「倒せ」応援の起源は鳴り物応援と同じく六大学野球リーグにあり、現在でも六大学野球リーグではその使用が見られます。
鳴り物応援を導入したNPB12球団においても昨年の応援活動において以下の様に「倒せ」の文言の使用がありました。
「読売」澤村
「ヤクルト」共通テーマα、マルチテーマA
「横浜」攻めまくれ、チャンステーマ4、ハンターチャンス、ライジングテーマ
「広島」コンバット
「中日」チャンステーマ2
「阪神」チャンスマーチ、チャンスわっしょい
「日ハム」読売戦限定コール
「ロッテ」世界のロッテ
「ソフトバンク」吉本、読売戦限定コール
「オリックス」近鉄復刻チャンテ1
「西武」読売倒せコールを確認
「楽天」読売倒せコールを確認
高校野球では90年代初頭に高野連が「倒せ」の文言を含む応援の使用を禁止しました。
「倒せ」を含む応援の反対者は概ね、これを根拠に「高野連が禁止するほど教育に悪い行為であるからBCリーグ憲章に抵触」と主張を繰り返してきました。
しかし、残念ながら高野連が「倒せ」を禁止した理由は明確にされておりませんし、BCリーグ憲章違反にあたらないのは上記の通りです。
80年代はスタンドの内外で応援に訪れた生徒による暴力が多発していました。
現代では全く考えられない事ですが、高速道路のサービスエリアに停まるたびに他校の生徒と殴りあったという話しも聞きます。
これらに対する措置として応援に関しても極力対戦相手に言及するものを禁止したのは当時の応援を取り巻く環境を考えれば当然とも言えます。
しかし、NPBやBCリーグなどのプロ野球において、そのような暴力が多発する可能性は極めて低いのではないでしょうか。
また何をもって教育の良し悪しとするかはイデオロギーによっても左右されます。
地域の公共の財産であるプロ野球興業に、そのような政治を持ち込む事はBCリーグの利益を損ねる行為であると断言できます。
4.結論
「倒せ」を使用した応援は現代のプロ野球応援のスタンダードであり、BCリーグ憲章違反にも当たらない。