この学校は校舎内も驚くほど綺麗で。
教室に辿り着くまでに色んなところに目を奪われた。
まじでほんとにお金持ちの学校って感じだわ…
でも自分はホームルームに遅刻していることを思い出して、なんとかこのSクラスに到着した。
少人数クラスの割には、結構ザワザワしてるな…
聞こえるのはもちろんの男の声のみ。
うわぁぁぁあああほんとに男子校なんだなぁぁぁああああ!!!
圭「いよっし!!!」
今日からこのクラスで、息を潜めて生活するのね…!!
ベルトをぎゅっと締め直し、教室のドアに手をかけた。
ガラッ
こ、この空気きらい。
自分の横顔にクラス全員の視線が集まっているのを感じた。
先生「おっ!やっと来たかお待ちかねの転校生!!」
ばかばかそんなわざわざ言わなくてもいいでしょ!!!!
先生「え~じゃあさっきも話したとおり、これからお前たちと同じクラスで生活していく奴だからな、仲良くしてくれ!」
そんな先生の言葉に、は~いと返事をするメンズ。
あぁどんな人達なんだろう。
そう思って、くるっと正面を向くと
うわ~お、かっこいい…
教室に5人ってすごい違和感だけど、なんかイケメンオーラがはんぱない。
廊下側の1番前が、見るからに頭の良さそうな美青年。小動物系なくりっとした目。リスだ。
心なしか肩が撫でてる気もするけど。
その後ろは、かわいらし~い顔をしてDSを弄るわんこ系男子。ってか細いまじで細い。
多分そこらへんの女の子よりもかわいい。
その後ろ、顔濃いな!!!
眉毛がきりっとなってて、高校生とは思えない色気がある。
…顔濃いな!!!
そして窓側1番前は、さっきから先生の言葉に元気よく反応している人。
茶色の髪にスラッとした手足。
ただ申し訳ない。少しのばかさを感じる。
その後ろ、高校生とは思えないおじいちゃん感。猫背だし、今にも寝てしまいそう。
あ、寝た。
我ながら失礼すぎる第一印象を抱いていると
先生「え~っと、じゃあ自己紹介してもらうか!!頼んだ!」
あたしがいっちばん苦手とする事を振られた。
ここで怪しまれるか怪しまれないかが、高校生活を乗り切る鍵よ…!!!
圭「え~…雨宮圭です…よろしくお願いします…」
自分が出せる1番最低音の声で、自己紹介。
あぁ我ながらそっけない。
こんな絡みずらい転校生、あたしだったら絶対嫌だわ。
でもこれも自分を守るためよ…!
すると
「いえーい!!ねぇ翔ちゃん、圭ちゃんだって!!!仲間ができたねよかったね!!」
「なんで仲間なんだよ、俺今まで仲間が居なかったみたいじゃねーかよ!笑」
「だーかーらー!!ちゃん繋がり!!もうおばかさんだなっ!!」
「分かってるわ!笑」
「あ~もう相葉さんうるさいですよ、死んじゃったじゃないですか。」
「雨宮さん、席ここ。俺の隣ね?」
窓側1番前の茶髪さんの一言で、教室にテンポの良い会話が生まれる。
あんな無愛想な挨拶をする転校生に優しくしてくれるなんて
あたしだったら絶対出来ない。←
なんかいい人たちだな。
「雨宮さん?」
圭「へ!?あっ、うん!ありがとう…」
今までと全く異なった環境。
なんの根拠もないけど、なんとなくやっていけそうな気がする。
