映画好きブログ -2ページ目

映画好きブログ

ブログの説明を入力します。

 

『呪われし家に咲く一輪の花』

アメリカ・カナダ/2016年/ホラー映画

 

◼️introduction

「死にとりつかれた家を生者は買う事も売る事もできない。

家に住み着く亡霊から借りるだけだ」

全体的に静寂に満ちた幻想的な作品。

高齢の小説家が暮らす邸宅の隠された秘密とは。。。

 

 

◼️story

舞台はマサチューセッツ州のとある大きな邸宅。

家の主人はアイリス・ブラム。

著名なホラー小説家である。

主人公であるリリー・セイラーは住み込みの看護師としてこの邸宅にやってきた。

「私は3日目に28歳になったばかり。29歳になる事はない。」

このセリフからおそらくリリーはもう既に死んでいるのか1年以内に死ぬことをほのめかしているようだ。

アイリスに自己紹介するも、アイリスは認知症を患っており、どうやら現状も認識できない状態のようだ。

ポリーと誰かを呼ぶアイリス。

この家にはリリーとアイリスの2人しかいないはずである。

なんだか少し不気味に感じたリリーだったが、その晩友人と電話でおしゃべりをしている時に

ある怪奇現象が起きた。

最初は不審な物音、それから手に握っていた受話器が強い力で引っ張られたのである。

おそるおそる家を見て回るリリー。

そこで徘徊していたアイリスにばったりと遭遇。

リリーを見てポリーと呼ぶアイリス。

 

それから11ヶ月後

あっという間に1年近くが経ったが、誰も訪れることのない邸宅で平穏な日が続いていた。

久しぶににやってきた邸宅の管理人にリリーは思い切ってポリーについて聞いてみた。

アイリスはリリーのことを始めて会った日からずっとポリーと呼ぶのだ。

管理人はポリーとは壁の中の淑女というアイリスが書いたホラー小説の中に出てくる登場人物だと。

詳細はその本の中にあると。

極度の怖がりであるリリーにとってホラー小説を読むことは不可能である。

 

この邸宅の歴史が語られる。

1812年若く美しい花嫁のために花婿が建てた家だった。

ただ、新しい家具が入る暇もなく結婚式の翌日に忽然と2人は消えたのである。

周りの住民は結婚に怖気ついたのだと噂したが、真相は謎のままである。

 

リリーの体に最近になって異変が現れ始めた。

身体が黒ずんで、皮膚が爛れ始めたのだ。

それを見て悲鳴を上げそうになるリリーだったが、

その瞬間元に戻っているのだ。

それと時を同じくして、リリーは邸宅の壁に黒いシミを見つける。

どうやら壁の中で水漏れをしているらしくカビが生え始めているのだ。

他にカビが生えた場所がないか家中隈なく探し始めたリリー。

屋根裏から箱に入った一冊の本を見つける。

 

時は遡って1960年、壁の中の淑女を執筆している若かりし頃のアイリス。

この小説の主人公であるポリーがアイリスに自分に起きた出来事について語りかけている。

ポリーは誰かに殺されて、遺体は埋葬されるどころかどこかに隠されたまま。

ポリーは一体誰に殺されたのか。。。

ポリーは重たい口を開いた。

そうポリーは結婚したばかりの夫に殺されて、その遺体はこの邸宅の壁の中に隠されてしまったのだ。

 

リリーに髪の毛をブラシされているアイリス。

リリーはアイリスに小説を勝手に借りたことを詫びた。

その小説は壁の中の淑女。

その瞬間アイリスは物悲しい顔でリリーを眺め

「なぜ急に私のもとに戻ってきたのか。ずっと私を無視していたのはなぜなのか。居なくなる前はたくさん私に語りかけてくれたのに。本が書けるほどにね」と。

自分はポリーではなくリリーだと必死に訴えるリリーであったが、アイリスはおかまいなく恨めしい顔でリリーを責めるのであった。

どうやらアイリスは霊が見えて、会話ができるようだ。彼女の小説は霊が語った内容をそのまま本にしたのかもしれない。

 

その晩、リリーの耳にどこからかノックをする音が聞こえる。

階下に降りてみると、壁に大きな穴が空いているのが目に入ってきた。

そのまま家の中を探し回るリリーだったが、突如目の前に女性の姿が。

極度の怖がり屋であるリリーは、ショックのあまり息ができなくなってしまった。

立ち去るポリーの姿。

 

翌朝玄関のドアを勢いよくノックされる。

そしてハエが群がる音が聞こえる。

誰かが玄関で倒れて死んでいるようだ。

リリーは2階から降りてきて、その倒れている遺体を見てショックを受けているようだ。

覗き窓から玄関をチェックするが、リリーは応答しない。

訪問者はそのまま立ち去る。

2階からアイリスがポリーと呼んでいる。

リリーはアイリスを見に行くが、そこには皮膚が黒く変色した遺体が床に横たわっていた。

 

数日後、家の管理人がアイリスの邸宅に慌ただしくやってきた。

玄関に入るやいなや、飛び出てくる管理人。

そして警察が2体の遺体を運び出している。

この遺体はもちろんアイリスとリリーであろう。

 

この邸宅で小さな子供が歯を磨いている。

どうやら新しい家族がこの邸宅に引っ越してきたようだ。

そしてナレーションが流れる。

おそらくリリーの声であろう。

「私はもう一度彼女の顔を見るためにここに留まる。そうして私は腐っていく」と。

この新しい家族どうなるのかな。。。きっと。。。

 

 

 

◼️私見

事故物件には気をつけようと思いました。笑

まあそれは冗談として、この映画は生と死の明確な境目をぼかしながら描写し、

果たしてこの人物は生きているのか、それとも亡くなっているのか。

これは現実の世界なのか、死後の世界なのか。

見る者を不思議な感覚へいざなう作品だと思います。

まるで死後の世界と生者の世界をさまよっているような感覚とでも言いましょうか。

冒頭にもありますが、この邸宅は死者の家であり、

生者である私たちは決して所有者にはなれない。

うん、やっぱり事故物件は怖いですね。。。笑

 

では、どうぞこちらの映画を実際に楽しんでみてくださいね⭐️