ビューティ・ジャンキー-美と若さを求めて暴走する整形中毒者たち/アレックス・クチンスキー
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この本のタイトル!&サブタイトル!!
誰にむけて書いた本なんだろう‥と思いながら、
思わず手にとってしまったワタシ‥^^;)
このタイトルと装丁から想像した内容は
ゴシップ好きで人の秘密を覗き見したい
悪趣味な女性向けの、美容整形者を揶揄した本。
(やっぱ、私じゃん)
しかーし!マジメな話、なぜ女性は外見の若さにこれほどまでに
執着するんだろう、と常々考えているワタシにとって、この本には
その答えがあるのかもしれない・・・と直感し、半分はマジメな気持ちで
読んでみました
美容整形を考えている人、美容整形者を軽蔑している人、
自分(そして自分の容姿)に自信のない人、自分(そして他人)の容姿が
気になる人、あらゆる女性に読んでほしいと思う内容でした。
美容整形の始まりは、戦争で負傷した兵士の傷あとや
爆弾で吹き飛ばされた顎を元に近い状態にするために始まった
再建外科で、あくまでも目的は
美しくなることではなく、他の人々と同じように見えるようになること。
こんな歴史的な内容もあり、美容整形ビジネスの裏側あり、そして
ニコール・キッドマンの額のシワの秘密まで。
日経新聞と東スポの合併号みたいな盛りだくさんの内容で、
なかなか読みごたえあり
かなりブラックな表現もちりばめられていますが、ノンフィクションのせいか
それがかえってリアリティを感じさせ、ゾッとする部分も多々ありました(-"-;A
(この本の著者もビューティー・ジャンキーの一人だった、と告白しています)
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普段からオーガニックとかナチュラルライフを提唱するワタシですが、
どこまでがナチュラルでどこからがフェイクなのか。。。
シワを取るのは×だけど、化粧するのは○、の基準て、なに?
フェイスリフトをする人には眉をひそめるくせに、脇の永久脱毛はしている。
これってひどい矛盾じゃない?
と、いうことで、ワタシなりの結論。
美容整形が良いか悪いか、するかしないかの選択は、
あくまでも本人次第。
他人の美意識に惑わされることなくいるためには、
自分自身をよく知ることが大切。
この本の中で紹介されるボトックス・ヴァージン(!)の女優、
ティナ・スローン(63)の言葉が印象的でした。
~『ビューティー・ジャンキー』より抜粋~
実生活でのスローンは美容整形とは無縁の世界に生きている。
「本当の自分でいるべきだ、と信じてるんだと思うわ。単純なことなのよ。
昔からずっと、仕事に打ち込んで、家族を持って、旅行をして、運動をして、
本を読んで、劇を見てきた。あんまり余分なものを周囲に置きたくなかったの」
~中略~
「いろんなモノを持てば持つほど―彼女は「モノ」という語にたっぷりの
嘲りを込めた―自分自身に目が向かなくなってしまうわ。顔や体も同じ。
肉体的な完璧さに毎日気を取られていたら、心が麻痺してしまう」