先日、(多分)NHKで聴導犬しっぽフリフリの番組をやっていたのをチラッと

観ました。


保健所で保護されている犬の中から聴覚の優れた犬を引き取り、

聴導犬として育てる取り組みを行っているとか。

そしてトレーナーには、ひきこもりなど社会参加が難しい人に、

働く場として積極的に開放しているというお話でした。

素晴らしい取り組みだと思いましたし、ぜひ成功してほしいと

思いましたが、これを聞いてひとつ思い出したことがありました。


2000年の秋にアメリカのアニマルセラピーを行っている施設を見学する

ツアーに参加して、あちらのアニマルセラピーの実情を垣間見る機会が

あったのですが、日本との大きな違いは

アニマルセラピーを行っているのは人間の専門家たちだということ


なぜか日本では獣医さんが主導権を握っているんですよね。

アニマルセラピーは人間のための動物を使ったセラピーだから、

人間の専門家が主導でやるのは当然だと思うし、動物の専門家は

動物たちの健康管理や訓練などを受け持つのが当たり前の

役割分担だと思うのです。

なのに日本では動物主体のセラピーになっている。


これって変!と思いつつ、アメリカでの経験をHPで公開したら、

わりと若い方から多くの問い合わせを頂きました。

ほとんどが『動物が好きなのでアニマルセラピーの仕事に就きたい

のだけど、どうしたらいいですか?』というもの。

私は専門家ではないので個人的な意見しか言えませんがと前置きして

『アニマルセラピーは人間のためのセラピーなので、

人間の勉強をしたほうがいいのでは?』

お返事するのですが、驚いたことにほとんど返事が返ってこないのです。


普通、人にモノを尋ねる時は自己紹介するべきだし、見ず知らずの人から

お返事をもらったらありがとうくらい言いますよね?

(注:もちろん、ちゃんと自己紹介して問い合わせの目的と事後報告も

   して下さるステキな方もたくさんいらっしゃいました)


これは私の推測ですが、人間同士のお付き合いが苦手だから

動物と関わる仕事をしたいのかな?って思ってしまいました。


でも、それにはアニマルセラピーは不向き。

だって動物の役割は人間同士のコミュニケーションを助けるために

介在するのだもの。

きっと間違った情報が流れているからだろうな~、とちょっと悲しく

なりました。


結局、そんなこんなでお問い合わせに答えるのがイヤになり、サイトは

削除してしまいましたが、今回のこの聴導犬育成はどのようなもの

なのか、詳しいことはわかりませんが、どうかそんな(人間苦手な)

人たちの、良い社会参加の場になるといいな、と思いました・・・。


milifework.net