紀香編(第4章)復讐方法(パンミレ) | ミレディ strange novel

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~パンドラプランナーのミレディです~
      
(パンミレ:榎本紀香編)

 

●小説詳細一覧●
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Altern-ate-H-el-ical//(小説メイン曲)

 

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(ここはかつて私が目標に

 

していた音大・・・。

 

今は夏帆が通っている・・・)

 

 

紀香は大学内に入った。

 

大学内では、多くの音大生が

 

いろんが楽器を使って

 

練習していた。

 

 

(さすがに音大って雰囲気ね・・・

 

本来なら私も音大に入るべきだった・・・

 

でも、あの親子にそれを邪魔された。

 

秀子と夏帆・・・)

 

 

紀香は学内に入った。

 

 

(夏帆はピアノ科だったわね・・・)

 

紀香はピアノ科に向かった。

 

 

 

(誰かがピアノを演奏しているわ。

 

もしかして夏帆だったりして・・・)

 

 

 

♪熱情♪(効果音)

 

 

 

紀香は、ピアノ科の教室を覗いた。

 

 

(居た、夏帆だわ・・・。

 

そして夏帆の隣にいるのが

 

新太・・・。

 

新太はバイオリン科なのに

 

夏帆が所属するピアノ科に

 

いるんだわ・・・)

 

 

紀香は、しばらく夏帆の演奏を

 

聞いていた。

 

 

(さすがね、夏帆・・・。

 

悔しいけど、夏帆はピアノの

 

才能があるわ。

 

私も同じピアノをやっていたから

 

よくわかる。

 

夏帆は中1の頃に

 

実力が付き始めた。

 

それから私は焦り始めた。

 

このままだと夏帆に

 

抜かれてしまう。

 

そして、私の予想は的中した。

 

私が中3の頃のコンクールで

 

夏帆に負けた。

 

それまで私がずっと優勝

 

していたのに、夏帆に優勝を譲った。

 

私は夏帆に負けた事に愕然としたわ。

 

それで、秀子は私よりも夏帆の方が

 

実力があると判断して、

 

私を見捨て夏帆を選んだ。

 

秀子は、自分がピアニストを

 

諦めざる得なかったから、

 

今度は夏帆をピアニストにしようと

 

考えた。

 

父順平にお金を出させ、

 

そのお金の殆どは夏帆の為に

 

使われた。

 

夏帆が高校に入学してからも

 

海外遠征の度に多額な費用が

 

夏帆の為に使われた・・・。

 

榎本家は全て夏帆を中心に

 

回っていた。

 

だから、私は榎本家を出た・・・。

 

高校を中退して・・・)

 

 

 

そのとき、紀香から少し

 

離れた場所に、

 

1人の女子音大生が立っていた。

 

彼女も夏帆の演奏を聞いていた。

 

紀香は女子音大生に気付いた。

 

 

(あら?あの子、先程から居る?

 

夏帆の演奏を聞いている?)

 

 

紀香は、女子音大生を見ていた。

 

 

(夏帆・・・!榎本夏帆・・・!

 

よくも私から・・・、新太さんを・・・!

 

許せない・・・!

 

貧乏人のくせに!ピアノなんか!

 

あんたにはピアノは不向きよ!

 

許せない!榎本夏帆!)

 

 

女子音大生は、険しい表情に

 

なっていた。

 

しかし、紀香に気付くと

 

女子音大生は、その場を去った。

 

 

(どうしたの?あの子?

 

私を見て去ったわ・・・。

 

赤いスカーフ・・・)

 

 

夏帆が演奏を終えると、

 

近くにいた新太が拍手した。

 

「凄いじゃないか!夏帆!

 

こんな難しい曲を楽譜無しで

 

演奏するなんて!」

 

「当然よ、毎日大学でも

 

家でもレッスンしたんだから」

 

今度のコンクールで絶対に

 

優勝しないといけないわ」

 

「ああ、来月のコンクールか。

 

確かシャープ・音楽コンクール

 

だったよな?夏帆」

 

「ええ、そうよ、このコンクールで

 

優勝すると、ウィーンに海外留学に

 

いけるわ。

 

音楽の都ウィーンに行ける」

 

「そうだな、俺もバイオリン頑張るよ。

 

俺も同じコンクールに出場するよ」

 

「そう、もし新太がバイオリンで

 

優勝すると、私と一緒にウィーンに

 

行けるのね」

 

「ああ、行けるさ!絶対に!」

 

「嬉しい、新太」

 

 

夏帆と新太は抱き合った。

 

 

紀香は2人の様子を見て

 

手を強く握った。

 

紀香はその場を去った。

 

 

「あれ?」

 

「どうした?夏帆?」

 

「今、人の気配が・・・」

 

「誰も無いよ、俺達だけだよ」

 

「そうね・・・」

 

 

紀香は、小走りで学内から

 

出ようとしたとき、

 

壁にポスターが貼られていた。

 

 

(シャープ・音楽コンクール?

 

夏帆が言っていたコンクール?

 

来月に開催されるんだ。

 

場所は、横浜国立海浜劇場・・・。

 

大きな会場でやるんだ。

 

優勝したらウィーン・・・。

 

その為に夏帆は必死に

 

レッスンしている訳ね。

 

ふふふ・・・。

 

いいわ、これ復讐の道具に

 

使えるわ・・・)

 

 

春香は家に戻ると

 

早速パンドラタブレットを

 

開いた。

 

そして、次の事をタブレットに

 

入力した。

 

 

 

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(タブレット画面)

次回開催されるシャープ・音楽コンクールを

 

今月に変更させる。


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(来月まで待てないわ。

 

私はすぐにでも夏帆に

 

復讐したいから

 

今月に変更させるわ。

 

このパンドラタブレットに

 

入力したものは全て

 

叶うからね。

 

この理想の世界では・・・。

 

 

でも、復讐方法はどうしよう?

 

どのようにして復讐するのか・・・)

 

 

紀香はしばらく考えた。

 

 

(あ、そうだわ、この方法があった・・・。

 

この方法ならきっと面白い

 

復讐が出来るわ。

 

夏帆にとっても秀子にとっても

 

かなり苦しい復讐・・・。

 

でも・・・、

 

 

その為には、あの女にも協力して

 

貰わないといけないわ。

 

秀子を最も憎んでいる女・・・)

 

紀香は再びタブレットに

 

入力した。

 

 

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(タブレット画面)

●月●日の●時頃、●●喫茶店に

 

村田聖子が来店する。


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(ふふふ、村田聖子・・・。

 

この女ならきっと私の

 

復讐計画に協力してくれるわ。

 

だって、この女はこの世で

 

最も榎本秀子を恨んでいるんだから。

 

聖子さん・・・、働いて貰うわよ)

 

 

 

 

翌日、紀香は●●喫茶店に居た。

 

(村田聖子・・・、そろそろ来店する

 

時間だわ・・・)

 

店に1人の中年女性が来店した。

 

(やはり来たわ、村田聖子・・・)

 

紀香は手を挙げた。

 

 

 

(え?あの若い女性?まさか!?)

 

紀香は立ち上がった。

 

「村田聖子さんですね。

 

お久しぶりです。

 

私は榎本紀香と言います。

 

覚えていますか?

 

以前会った事があります」

 

「榎本?紀香?

 

あ!まさか!貴方!

 

榎本秀子の娘!?」

 

「そうです、本当にお久しぶりですね」

 

「何故!?貴方がここに!?」

 

「聖子さん、まずは座りましょう。

 

ゆっくりお話ししたいです」

 

 

 

「何故、私がここに来るって

 

わかったの?紀香ちゃん・・・」

 

「偶然ですよ、聖子さん。

 

私も驚きました。

 

まさか聖子さんに会えるなんて」

 

「随分大きくなったわね、紀香ちゃん。

 

今でもお母さんのピアノレッスンを

 

受けているの?」

 

「いいえ、私はピアノを辞めたんです」

 

「え!?まさか!あんなにレッスンして

 

いたのに?

 

お母さんの様にピアニストを

 

目指すんじゃなかったの?紀香ちゃん?」

 

「まあ、いろいろありまして、

 

今は妹の夏帆を育てています」

 

「そうだったの・・・。

 

私、ピアニストを辞めてからは、

 

貴方達の事は知らなかったから。

 

今まで小さな音楽教室で

 

ピアノを教えていたから・・・」

 

 

「聖子さん、随分秀子の事が

 

憎いですよね?」

 

「もう昔の事だわ。

 

今は何とも思ってないわ、紀香ちゃん」

 

「いいえ、そんなはずは

 

無いと思いますよ、聖子さん。

 

だって聖子さん、過去に秀子に

 

復讐しているじゃないですか?」

 

「え?何の事?紀香ちゃん」

 

「私、知っていますよ、貴方が

 

母秀子にどの様にして

 

復讐したのか。

 

コンクールで秀子が演奏しているとき、

 

突然手が震えてしまい、

 

それ以後演奏が出来なくなりました。

 

それで、母秀子はピアニストを辞めたんです。

 

何故母秀子の手が突然震えたのか?

 

それは、聖子さんがパルレロールという

 

薬物をお茶に混ぜ、それを秀子に飲ませた

 

からではありませんか?」

 

「え!?何故それを!?」

 

「調べたんですよ、いろいろと・・・」

 

「紀香ちゃん・・・」

 

「大丈夫、安心して下さい。

 

別に私が聖子さんに復讐

 

するのではありません。

 

私が妹の夏帆に復讐したいのです」

 

「え?妹の夏帆ちゃんに?」

 

「はい、聖子さんが母秀子に

 

復讐したの様に、次は私が

 

妹の夏帆に復讐したいのです。

 

同じやり方で・・・」

 

「紀香ちゃん、正気なの?」

 

「ええ、勿論正気ですよ。

 

もし、夏帆が演奏中に手を震わせ

 

それ以上演奏が出来なかったら

 

間違いなく夏帆は優勝を逃し、

 

ピアニストに夢も絶たれるでしょう。

 

そうなれば、夏帆だけではなく、

 

母秀子までも苦しむ事になる・・・。

 

そうなると、聖子さんにしても

 

嬉しい事ではありませんか?」

 

「それは・・・」

 

聖子は汗をかき始めた。

 

「聖子さん?確か聖子さんの

 

ご主人は、薬剤師でしたよね?

 

「ええ、そうだけど・・・」

 

「ご主人にお願いして、

 

薬物パルレロールを貰う事って

 

出来ないかしら?」

 

「出来る訳ないわ、紀香ちゃん。

 

そんな事、出来る訳がない。

 

紀香ちゃんも馬鹿な事は

 

辞めなさい。

 

復讐なんて・・・馬鹿げてるわ」

 

「でも、聖子さん過去に復讐

 

したじゃないですか?」

 

「そうよ、だから言うのよ。

 

復讐なんて馬鹿げている。

 

だから紀香ちゃんも辞めなさい。

 

家族に復讐なんかしたら駄目よ」

 

 

聖子は席を立ち、店から出た。

 

 

(ふふふ、そうはいかないわ。

 

村田聖子、貴方は必ず私に

 

協力するわ。

 

だって、私にはパンドラタブレットが

 

あるんだから・・・)

 

 

紀香はタブレットに入力した。

 

 

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(タブレット画面)

 

 

村田聖子、●月●日に

 

薬物パルレロールを持って

 

私の自宅に持ってくる。

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(これでいいわ、きっと村田聖子は

 

私の復讐計画に協力してくれる・・・)

 

 

そして数日後・・・。

 

「ピンポーン!」

 

(来たわね、村田聖子)

 

紀香はドアを開けた。

 

玄関口に村田聖子が立っていた。

 

そして、聖子は鞄からある物を

 

取り出し紀香に渡した。

 

 

「聖子さん、薬物パルレロールね。

 

ありがとうございます」

 

 

聖子は、その場を去った。

 

 

(ふふふ、これで夏帆に復讐が出きるわ・・・

 

次回は2回目の復讐よ・・・)

 

 

♪Reverberation♪織田かおり(挿入曲)

 

 

 

Next time continue・・・

 

 

 

♪disclose♪H-el-ical//(小説サブ曲)

 



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