17<To be continued.>
街は昼間の雑踏から解き放たれるも眠りにつくようなことは無く、月は昨日の満月から欠け始めたばかり。
その月を横切るように、長い尾を引く流れ星が磯原杏華の瞳に写っていた
スタジアムを覆い尽くす7万人の大観衆の中、今年もSKE48が第一党となることは確実となった。
大事そうにクリスタルの盾をしっかりと抱きしめる少女たちはその胸に何を仕舞い込んでいるのだろう。
「発表します第17位……最終獲得票数……」
先程のアナウンサーが何時もの口調で発表を続ける。
「SKE48……チームK2……江籠裕奈~」
会場の七万人の大きな歓声とどよめきが天を貫き、その声をしっかりと受け止めた表情で17才の少女が立ち上がる。
そして、その後ろの席には両手で顔を抑え、額が膝につくように屈みながら既に号泣している"SKE48キャプテン"磯原杏華の姿があった。
「ありがとう」私にはその言葉しか出てこなかった。
それと同時に私は結果に当惑していた、彼のあの投票の行方が分からなくなったから。
記憶は本当に消えたの?それより彼の身体は本当に救われたのか?
眼下に広がった一面緑の景色を前に、結局その一言しか口に出せなかった。
その後の取材やTV出演、目まぐるしい流れに身をゆだねながら、何故だか心はどこか遠くにいる。
まだ空っぽな白み始めた空は私の心模様と同じで、私がいるべき場所が本当にここだったのか、答えは教えてくれない。
そう、私は彼の想いを無駄には出来ずにこの場所に立っていた。
結局、私の記憶も小林亜実の思い通りに当たらなかった。
もしかしたら、彼女はその秘密を知っていたのかもしれない、だからあえて忠告したのかも。
今の私の脳裏には彼の嬉しそうに笑いながらクチャクチャに泣き腫らしている顔が浮かんでいる。
彼がどれだけの夢を見て、"自分がすべきこと"を思いきり描き
タイムリミットまで頑張って来たのか?
結局、私にはそれを否定できなかったのか?
未来の私から過去に残す荷物は、あの手紙。
私は、結局この先の未来で、"もう一度"あの手紙を目にするのだろう。
私がたった今、失おうとしている大切な物を守るために。
~to be continued. ~

街は昼間の雑踏から解き放たれるも眠りにつくようなことは無く、月は昨日の満月から欠け始めたばかり。
その月を横切るように、長い尾を引く流れ星が磯原杏華の瞳に写っていた
スタジアムを覆い尽くす7万人の大観衆の中、今年もSKE48が第一党となることは確実となった。
大事そうにクリスタルの盾をしっかりと抱きしめる少女たちはその胸に何を仕舞い込んでいるのだろう。
「発表します第17位……最終獲得票数……」
先程のアナウンサーが何時もの口調で発表を続ける。
「SKE48……チームK2……江籠裕奈~」
会場の七万人の大きな歓声とどよめきが天を貫き、その声をしっかりと受け止めた表情で17才の少女が立ち上がる。
そして、その後ろの席には両手で顔を抑え、額が膝につくように屈みながら既に号泣している"SKE48キャプテン"磯原杏華の姿があった。
「ありがとう」私にはその言葉しか出てこなかった。
それと同時に私は結果に当惑していた、彼のあの投票の行方が分からなくなったから。
記憶は本当に消えたの?それより彼の身体は本当に救われたのか?
眼下に広がった一面緑の景色を前に、結局その一言しか口に出せなかった。
その後の取材やTV出演、目まぐるしい流れに身をゆだねながら、何故だか心はどこか遠くにいる。
まだ空っぽな白み始めた空は私の心模様と同じで、私がいるべき場所が本当にここだったのか、答えは教えてくれない。
そう、私は彼の想いを無駄には出来ずにこの場所に立っていた。
結局、私の記憶も小林亜実の思い通りに当たらなかった。
もしかしたら、彼女はその秘密を知っていたのかもしれない、だからあえて忠告したのかも。
今の私の脳裏には彼の嬉しそうに笑いながらクチャクチャに泣き腫らしている顔が浮かんでいる。
彼がどれだけの夢を見て、"自分がすべきこと"を思いきり描き
タイムリミットまで頑張って来たのか?
結局、私にはそれを否定できなかったのか?
未来の私から過去に残す荷物は、あの手紙。
私は、結局この先の未来で、"もう一度"あの手紙を目にするのだろう。
私がたった今、失おうとしている大切な物を守るために。
~to be continued. ~
