退院の日。
2ヶ月近くの入院で、最後に外の空気を感じたのが初秋だったので、あっという間に寒くなってたことにビックリした。私の車で迎えに来てもらったのに、なぜかタクシーのような感覚で酔いそうだったのを今にも鮮明に覚えている…さて、私は自分の家に帰るのか、それとも祖母宅にお世話になるのか、かなり悩んだ。祖母宅でしばらくお世話になると決めた。日中の話し相手や、病気に対する不安から誰かは家にいた方が良いということを理由に、祖母に甘えた。彼が来てくれてたこともあって、一度自宅に帰宅して、退院祝いをしてくれた。退院して来たばかりというのに、父方の祖父母は私に構わずタバコを吸う。これが本当にイヤだった…2ヶ月近く病室にいた私はいろんな匂いにまで敏感になっていたんだな。祖母宅では一緒にご飯を作ったり、テレビを見たり、些細なことでも嬉しかった。『生きてるんだ』って実感してたんだと思う。