「ブランド物の下着を買う」
というのは浮気している男の行動として定番中の定番。
そんな中、夫Kaiくんの部屋で見つけたブランド物のパンツ(下着)。
夫は浮気をしているのでは!?
夫のパンツを握りしめる私。
そこにちょうど帰ってきた夫Kaiくん。
さぁショータイムがやってきました。
推理小説でも、証拠を突きつける瞬間が一番の見どころよね。
普段はユニクロなのに、どうしてこんなド派手なパンツ持ってるの?
どうしてタンスの奥に隠していたの?
説明できるものならしてごらんなさい!!オホホホ
Kai:うわ、びっくりした!
自分の部屋に私がいることに驚く夫。
Kai:どうしたの?え、何してんの?
カバンを下ろしながら私の様子を伺うKaiくん。
私のただならぬ雰囲気にオドオドしています。
それともやましいことがあるからこそのオドオドなのかしら?
Mikoko:これ何?
例のブランドもののパンツを見せる私。
Kai:え?
近寄ってきて私の手の中のものを確認するKaiくん。
Mikoko:これ。何?
Kai:え…これ? …パンツ?
そうよ、パンツよ!
そんなのわかってんのよ!!
Mikoko:このパンツ何?
Kai:何って…なに?なにが?
まぁーとぼけちゃって!
Mikoko:なんでKaiくんがこんなブランドもののパンツ持ってんの?
Kai:…え?
…これってブランドなの?
!?
慌てふためいて言い訳する夫を弾劾する場面を脳内シミュレーションしていた私は、落ち着き払ったKaiくんの反応に逆に慌ててしまいました。
Mikoko:え、だってこれ、ドルチェアンドガッバーナと、カルバンクラインと、シャネルでしょ。
ほら、ゴムのところに書いてあるじゃん。
Kai:多分、偽物じゃん?
Mikoko:どゆこと!?
Kai:中国行った時にパンツ持っていくの忘れちゃってホテルの近くの店で買ったんだけど、あんまりちゃんとした店じゃなかったし、中国だし、偽物じゃん?
3枚で20元だったし。
え、中国で買ったやつなの!?
20元 ≒ 300円くらい?
確かに本物じゃありえない。
浮気の証拠を掴んだと思ったのに、違ったのかしら?
でも、でもでも、じゃあなんで隠してたの?
やましいことがないならタンスの奥に隠さないで普段から履けばいいじゃない。
そうよ、MIkoko、落ち着いて。
諦めるのはまだ早い!
追及の余地はまだあるわ!!
Mikoko:なんで普段は履かないの?特別な日だけ履いてるんじゃないの?
浮気の日とかね!
Kai:それゴムがあんまり伸びなくてさ、あんまり履き心地よくないんだよね。
ずっと履いてると痛くなっちゃうからそれ以来履いてないんだけど。
…あ、そうですか。
チーン
Mikoko:履かないなら…捨てたら?
Kai:そだね。
あっさりとゴミ箱に入れられたド派手なパンツたち。
今回もまた、私の取り越し苦労だったのでした。
ブランドもののパンツ 完