私は二人のカワイー子供の母だ。

しかし自分の力で授かれた訳ではなく、医学の力によって、やっとこさ授かれた。

ムスコちゃんの治療をしたとき、

これだけの受精卵が胚盤胞となり、グレード1が3つ、2が1つ、3が1つとあったわけです。グレード1が病院では一番よいグレードなので、今のムスコちゃんは、この3つのなかの優秀な1つを先生方に選択してもらい、今があるわけですね。

この胚盤胞、保存に年間3万かかります。

さて今年もどうするか3年目ですが、保管するか…

破棄することにしました。

33歳のグレード1の卵が、40になって子供がほしくなっても使える。妊娠しにくい年齢になっても、妊娠できるかもしれない。3人目の可能性。

かなり悩みました。

今は大変すぎて3人目何て考えられない。きっとムスコちゃんが小学生に上がったくらいで、40くらいできっとほしくなる。
間違いなくほしくなる。

私のことだから、きっと移植する。


私の子供だからきっとまたママっ子で基本ママしかだめで。
車嫌い、チャイルドシート大嫌い
エルゴ嫌い
私はかなり過保護のようなので、少しのトラブルで医者に行き、鼻づまりで子供が寝れなければ、夜中抱きかかえ、ベポラップのお湯を炊き、電動吸引器を使い…
バイ菌にかなり敏感になり、除菌にいそしみ…

体力や気力がもたない気がした。

それでも絶対可愛いんだけど。産んで後悔はしないんだけど。

名古屋にいけばキラキラした店、大好きなファッションがあって、酒飲める店もあって。私はあの雰囲気が好き。

最近できた友人に

もうそんなのはいいやっておもえないの?
って言われた

思えない。

これに魅力を感じるのもほんとの私だし。子供が大事なのもほんとの私。子供二人育ててる中、名古屋に1人で行くことなんかない。最近女子会にいった。もう何年ぶりかに1人で自分だけにために行ってきた。子供おいてくことなんかほぼないから、3か月前くらいから計画をたてて行ってきた。
子供できて好きな服も、そんなに頻繁には買わなくなった。でも、いつも着る服は、時にユニクロとかつかうけど、自分がほしくて選んだブランドの服がきたい。

そうすると、うちはいろんな面で二人がギリギリだ。

実際子育て面でも、
マメコのときは未だ良かったけど、この年になると夫もそれなりに役職がついて、急に休めない。子供の急な休みはすべて私。時々母だ。母は平日休みなので助かっているが、母も管理者なのでそうそう簡単には休めない。
私も正社員で、担当病棟をもつ身なので、きついのだ

この状況は母が退職すると若干よくはなるが、私は基本自分の子は自分が主で育てたいので、状況はさほど変わらないと思う。

ただ、ムスコちゃんの卵を選ぶときに、別の卵を先生が選んでたら、ムスコちゃんじゃない子が生まれてきて、私はムスコちゃんと会えなかった、破棄してたのかと想像すると、ゲロを吐きそうなくらい混乱してきて、なんだか泣けてくる。
でもその理論でいくと、残りの4つの卵をすべて移植しないと私のその気持ちは収まらないことになる。そんなの無理だ。
きっと3人目は作っても、4人目は作らず破棄することになる。その際はここまで辛くない気がする。

自分が無理をすれば生まれてきて育つかもしれない、自分の遺伝子を受け継ぐ子供が存在できるかもしれないのに、自分で破棄という選択をしたことに辛いのだろう。

破棄の意思を示した手紙を送り、速やかに破棄する返事が来た。

もう、あーだこーだいっても遅い。
ただこの気持ちを書き記しておきたかった。

アメリカで29歳から本格的に始めた不妊治療。
結果、めっちゃ可愛い娘と息子に出会えた。

これで私の不妊治療はおしまい。

キル子