PUFFIN(PENGUIN)
YL 4.0-5.0
50657 words
著者:John Grisham
オススメ ★★★★★買って読むべし


ジョン・グリシャム大先生がTOEIC990点以下の馬鹿者どもの為に、初のジュニア小説を書いて下さった
ありがたく読むように!

紀伊國屋書店新宿南店の洋書売り場でこの本を手に取り、1ページ目の文字を左から右に指でたどりながら
「読める!読めるぞ!」と、ムスカってしまったのは内緒だよ

13才の少年が主人公で、全体的な雰囲気としては日本でいうと宮部みゆきや赤川次郎を思い起こしました


Theoは人口七万五千人のStrattenburgという町に住む少年
父は不動産関係を扱う弁護士
母は離婚問題に強い弁護士
(ついでに父親の兄もライセンスを喪失した元弁護士で、クラスの政治学の先生も弁護士から教師に転職した人)
法廷の見学が趣味で、放課後は両親のそれぞれのオフィスに顔を出してから帰宅
町にある大きな裁判所のほぼ全ての職員とは顔見知りで、一番仲良しなのは裁判長

ある日授業で裁判の見学に行くことになった
町でも割りと新しい、裕福な人々が住む地区での殺人事件
不動産業者のDuffy氏に妻殺しの容疑がかかっているが、目撃者も証拠もないので、裁判が終ればDuffy氏はまた表を歩けるようになるだろう


Theoはしょっちゅう周りの友人達の法律相談に乗っている
親が失業したので自宅のローンが払えなくなり、家を銀行に差し押さえられると言われた
兄が違法な葉っぱを売ってて逮捕された
飼い犬が家の周囲のフェンスの下を掘っていつも脱走する。処分される前に返してもらうにはどうすればいい?


そんなある日、事情があり決して名乗り出ることができない人物から「犯行推定時刻にDuffy氏が自宅に入って行くのを見た」と伝えられる
目撃者は犯行時にDuffy氏がしていて捨てた手袋を手に入れ、Theoに託してきた…


どうして目撃者が名乗り出ることができないのかというと、国外から来て不法に滞在して働いているから

「誰にも言わないで」と言われ約束をするけれど、中学生には荷が重く、父親のお兄さんに相談に行きます
お兄さんは過去にお金の関係で仕事をしくじって、今はヒッピーみたいな身なりで細々と法律相談に乗ったりして生計を立ててます


やっぱり裁判のシーンは迫力があって読みごたえがあります

元弁護士で今作家の人が書いたジュニア小説は面白い
しかも対象年齢八歳以上と裏表紙に書いてあっても、この本は原書!

医師免許持ってる漫画家の描いた、法外な金額を請求する無免許外科医の少年漫画が面白いのと一緒だ