みなさん、

おはようございます。

 

【朝の道標】を見に来ていただき、

ありがとうございます。

 

 

今日も夏休み特別企画、

「学校教育の闇」をお届けします。

 

 

今回も前回に続き、

【公立学校では育ちにくい管理職】をテーマに、

校長や教頭などの管理職の実情について、

迫っていきます。

 

それでは、

「終身雇用が導く事なきをよかれ主義」について、

お話をしていきます。

 

 

公立学校の先生は公務員ですから、

大きな失敗でもない限り、

解雇されることはありません。

 

いわゆる終身雇用ですね。

 

でもこの制度が、

時代の変化への対応を妨げているのです。

 

なぜなら、

現在の公立学校の教員にとっての終身雇用には、

失敗が許されないようなイメージがあり、

事なきをよかれ的な思考が強化されているからです。

 

 

この失敗を恐れるあまり、

委縮して新しいことができず、

前向きな改革へ挑戦する先生が増えないのです。

 

そんな先生ばかりじゃ、

10年、15年経験年数を積み重ねても、

前向きな失敗を笑って許せるような、

管理職としての器は育ちませんよね。

 

 

ではなぜ、

そんな組織体制になってしまったのでしょうか。

 

 

今から20年ほど前の2000年頃、

マスコミで「不適格教員」という問題が話題になりました。

 

それは、

数学の先生なのに高校受験の数学の問題が解けないとか、

高校の先生が教え子に手を出してしまうとか、

教師としての資質を問われるような大きな問題でした。

 

ところが、

その報道が過熱気味になり、

「先生が遅刻してる。」とか、

「先生はスーツ着ないから楽でいいね。」とか、

「先生って公務員だから何してもクビにならないからいいよね。」という、

世間は教員へ批判的な態度になっていきました。

 

その時流によって生まれたのが、

教員免許更新制度です。

 

この制度は当初「不適格教員の排除」を目的としていましたが、

いつの間にか「教員の資質能力の向上」と名目を変えて、

2009年から実施されるようになりました。

 

(資料のリンク先を添付しておきます。)

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/koushin/001/1316077.htm

 

しかしこの制度は、

現職の教員たちにとっては、

条件付き終身雇用というイメージで残ったのです。

 

これにより、

失敗が許されない組織体制へのイメージが、

強化されてきたようです。

 

 

でも、

前向きな失敗と、

利己的な犯罪は別物のはずです。

 

新しい方法を編み出すためには、

失敗を恐れずチャレンジする勇気が必要です。

そしてその勇気を支えるのが管理職の器量

「器」だと思います。

 

 

今、ぼくが提案できるのは、

現在の管理職に大きな器を求めるのではありません。

 

新しく教員になった人たち、

これから教員になろうとする人たちが、

たとえ管理職や同僚が分かってくれなくても、

失敗を恐れずチャレンジする勇気を持ってほしいという事です。

 

そして、自分たちが管理職となった時に、

自分の失敗した苦しい経験を活かして、

新たにチャレンジしようとする人の気持ちを理解し、

支えてあげられるようになってほしいのです。

 

そういう、

失敗や苦しみを乗り越えた人にこそ、

管理する立場の「器」が育つと思うからです。

 

 

今は新しく教員になる人たちにとっては、

自分の個性を活かしにくい職場環境かもしれませんが、

どうか今の経験が将来必ず役に立つと信じてください。

 

そしてそんなみなさんを支え、

応援してくれる人が必ずいますから。

 

少なくともぼくは、

チャレンジするみなさんを応援しています。

 

 

さあ、今日も新しい一日のスタートです。

元気に、行ってらっしゃい!