みなさま、こんばんわ🌜

 
1 PTMF入門 オンラインイベント

本日は PTMF入門 というオンラインイベントに参加しました。

 

イベントの司会は石原孝二さん(東京大学教授)でした。

 

以下のゲストが参加されていました。

  • メアリー・ボイル(Mary Boyle)さん
  • ルーシー・ジョンストン(Lucy Johnston)さん
  • 信田さよ子さん

 

2 イベントの様子

イベントはこのような様子でした👆👆👆

 

PTMFの原著を書かれた メアリー・ボイルさんルーシー・ジョンストンさん や、日本公認心理師会会長の 信田さよ子さん に会える特別なイベントでした。

 

日本人の方は日本から、メアリー・ボイルさんとルーシー・ジョンストンさんはイギリスからご参加されていました。

 

日英の時差は8時間。

日本では17時スタートだったので、イギリスでは午前9時スタートだったということになります。

 

ICT技術は本当に素晴らしいですね😃✨

3 PTMFとは何か❓

PTMFとは

精神科診断に代わって、心理的苦悩をとらえるパワー(Power)・脅威(Threat)・意味(Meaning)のフレームワーク(PTMF)です。

 

PTMFは、イギリス心理学会臨床心理学部門の資金提供によるプロジェクトの成果として、心理士と当事者の協働により生まれました。

 

心理的・感情的苦悩を、医学的な診断によらず、ナラティヴやストーリーとして読み取っていくためのツールです。

参考 PR TIMES

心理的・感情的な問題はしばしば、医学的な診断や治療が必要だとされています。

しかし、PTMFは人生における苦悩や問題を、ナラティヴやストーリーとして読み取ろうとしています。

 

「その人が問題ではない。問題が問題なのだ。」とするナラティヴ・セラピーの考え方と、共鳴する部分があると思いました。

 

PTMFの勉強はこれからですが、これはPTMFの勉強が楽しみです😉

4 著者講演
 

まずは、本の著者であるメアリー・ボイルさんと、ルーシー・ジョンストンさんの講演をお聞きしました。

 

メアリー・ボイルさんとルーシー・ジョンストンさんは、PTMFについて英語でお話され、通訳の方が英語から日本語に訳して説明してくれました。

 

メアリー・ボイルさんは日本人にも聞き取りやすいように、すごくゆっくりとお話してくださいました。

 

ルーシー・ジョンストンさんは力強い声でお話してくださいました😃

5 信田さよ子氏の講演

著者講演の後、今度は信田さよ子さんの講演をお聞きしました。

 

信田さよ子さんは、カウンセリングに医療保険が適用されないために、日本の臨床心理士・公認心理師が苦しい立場に立たされていることをお話されました。

 

信田さよ子さんのお考えは、私の考え方とすごくよく似ていると思いました😳❗❗

 

また、信田さよ子さんは以下のようにおっしゃっていました。

 
信田さよ子氏

信田氏

今日本のサイコロジストを席巻しているのは発達障害です。
アディクションの領域ではCBTが全盛です。
この状況は私にとっては残念で、私はその流行を変えたいと思っています。

 

信田さよ子さんといえば、AA(アルコホーリクス・アノニマス / アルコール中毒者自助グループ)で有名です。

 

どちらかというとナラティヴ・アプローチが得意な信田さんにとって、信田さんの専門領域(アディクション)でCBTが大流行していることはとても残念なことだと思います。

6 質疑応答⭐

イベントの終わりに近づき、質疑応答の時間がやってまいりました。

質疑応答で、私の質問を取り上げていただきました⭐

 

私の質問

[English]
Thank you very much for your wonderful lecture.
I will ask a question.

I think PTMF is a great thinking model.
In order to promote PTMF, the activities of clinical psychologists (certified psychologists) are indispensable.

However, in Japan, the power of psychiatry is incomparably stronger than that of clinical psychology, and the number of clinical psychologists (certified psychologists) is extremely small.

One of the reasons why clinical psychology in Japan lacks power is because it is not covered by medical insurance.
Without medical insurance, counseling costs about 16 times more than outpatient psychiatric services, making it extremely difficult to choose counseling from a cost standpoint.

I hear that clinical psychology is as powerful as psychiatry in the UK.

Under these circumstances, what measures can be taken to expand the power of clinical psychology in Japan?

[Japanese]
素晴らしいご講演をありがとうございました。
質問させていただきます。

PTMFは素晴らしい思考モデルだと思います。
PTMFを推し進めるためには、臨床心理士(公認心理師)の活躍が欠かせません。

しかし、日本では、臨床心理学とは比べものにならないほど精神医学の権力が強く、臨床心理士(公認心理師)の人数も非常に少ない状況です。

日本の臨床心理学に権力がない理由の1つに、医療保険が適用されていないという事情があります。
医療保険が適用されないと、精神科外来の受診に比べ、カウンセリングにかかる費用がおよそ16倍となっており、コスト面から考えてカウンセリングを選択することは非常に難しくなっています。

英国では臨床心理学の権力は精神医学と同じぐらいに強いと聞いております。

こうした状況で、日本で臨床心理学の権力を拡大するために、どういった対策が有効でしょうか❓

 

 

素晴らしいご講演をありがとうございました。
質問させていただきます。

PTMFは素晴らしい思考モデルだと思います。
PTMFを推し進めるためには、臨床心理士(公認心理師)の活躍が欠かせません。

しかし、日本では、臨床心理学とは比べものにならないほど精神医学の権力が強く、臨床心理士(公認心理師)の人数も非常に少ない状況です。

日本の臨床心理学に権力がない理由の1つに、医療保険が適用されていないという事情があります。
医療保険が適用されないと、精神科外来の受診に比べ、カウンセリングにかかる費用がおよそ16倍となっており、コスト面から考えてカウンセリングを選択することは非常に難しくなっています。

英国では臨床心理学の権力は精神医学と同じぐらいに強いと聞いております。

こうした状況で、日本で臨床心理学の権力を拡大するために、どういった対策が有効でしょうか?

実希

実希

 

メアリー・ボイルさんとルーシー・ジョンストンさんは、とても熱心に答えてくださいました⭐

 
Mary Boyle

Boyle

私が臨床心理士になったころと同じ状況かと思われます。
イギリスでも臨床心理士の権力は精神医療よりもずっと弱かったし、人数も少なかったんです。


変化が起こったのは、心理学的リサーチが行われたんですね。
行動療法と言われるリサーチなんですけれども。
その結果、良好な結果が見られるということが発表されて、心理士の仕事に対する味方が変わってきたということがあります。
今考えてみると、行動セラピーの結果は最初に思ったほど良い結果は出していないんですけれども、臨床心理士がメンタルヘルスを必要としている人たちに提供する力があることが社会的に知られるようになったことが言えると思います。


ですから、日本でもPTMFのフレームワークをされて、日本でも結果を発表することができれば、臨床心理士の味方の違いも生まれてくると思います。

現場で働いている臨床心理士たちと大学で働いている臨床心理士の人たちが、一緒になって声をあげていくことをやったんですね。
それぞれが別々ではなくて、違うところで働いている臨床心理士たちがいっしょになって提示したことが大きな力になったと思います。

 
Lucy Johnston

Johnston

2つお伝えしたいんですけれども、イギリスでも精神科医の方が臨床心理士よりもずっと大きな力を持っています。
臨床心理士は精神科医に影響力を持つために、声をあげていっているのが現状です。
心理士の人が声をあげていくということもすごくいいんですけども、そういう風に物事を考えていくことが重要だと思うんです。
サバイバーの人もケアをしている人も、みんなで声をあげていくことが重要だと思います。

 
Mary Boyle

Boyle

臨床心理士の人たちが精神医療の範囲の人たちとも手を組んで、活動していくことが大切だと思うんですね。
ユーザーや関係者。
そういう人たちと組んで、臨床心理士がどういうことができるのか、精神医療よりも希望があって、肯定的なポジティブな形で提供できるのか、外側の人たちに協力を呼びかけて動いていくことが大切だと思います。
10年20年のスパンで考えていかなければいけないと思いますが、変化はあると思います。

 

お2人から親切にお答えいただき、勇気 をいただきました❗

 

今日は本当に特別な機会をいただき、ありがとうございました😊

イベントに参加できて、大満足でした🍀

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました😄

また来てね~😄👋