みなさま、こんばんわ🌜

 
1 東京精神医療人権センター研究会「滝山病院事件の背景と現状」

本日は 東京精神医療人権センター研究会「滝山病院事件の背景と現状」のイベントにオンラインで参加しました。

 

↓主催:東京精神医療人権センター↓

 

本イベントは東京大学 駒場Iキャンパスで開催されました。

 

東京精神医療人権センターの石原孝二さんは、東京大学の哲学の教授の先生でもあります。

東京大学での研究の傍ら、精神障害者の人権活動に参加されており、東京精神医療人権センターで無料で電話相談にあたられています。

 

2 研究会で出た意見
 

研究会では滝山病院の事件を巡って、様々な意見が出されました。

 
男性

参加者

滝山病院のようなことはあってはならない。

必要悪ではない。

必要悪として見過ごしてはならない。

 
ネクタイの男性

参加者

今回はNHKが放送したから事実が広まったものの・・・。

本来は看護師からもっと情報発信をしていくべきだった。

滝山病院の看護師は何をしている❓

本来あるべき看護を考え、身体拘束を減らした精神科病院の事例もある。

 
メガネの男性

参加者

滝山病院から患者を退院させるにも、住む場所が必要。

滝山病院から患者を退院させたことがあるが、地域に部屋を借りようとして断られたことがある。

精神障害に加え知的障害が併存し、手がかかり、面倒を見切れないという理由だった。

地域の受入体制が整わないと、地域移行もできない。

 
男性

参加者

滝山病院では患者が死に追いやられている。

入院して2ヵ月もすれば死んでしまう。

1日も早く転院させないと、殺されてしまう。

 
参加者

参加者

滝山病院に入院中の患者の意向を確認して、転院させるべき。

都立病院が患者を引き受けるべき。

 
メガネの男性

参加者

急性期病院は3週間で退院と決まっている。

それに、一般的な急性期の病院は精神疾患患者を受け入れない。

 
男性

参加者

滝山病院事件について集会は何度も行われているが、患者さんを病院から転院させる具体的な方策については、全く何も決まっていない❗

話し合いばかりするのではなく、早く転院を進めるべきだ❗

 

研究会の参加者は、滝山病院が 重度精神障害者を捨てるゴミ処理場 のような機能を果たしており、そのようなことは断じて容認できないということで意見が一致しているようでした。

 

滝山病院では精神疾患患者が日常的に虐待を受けており、日々死に追いやられています。

1日も早く滝山病院から転院させなくてはいけないのに、患者さんには行先がないことがわかりました。

 

滝山病院は重度な患者さんを積極的に受け入れています。

精神疾患に加え元から知的障害が併存し、手がかかる患者さんもおられます。

更に身体状態も透析が必要なほど悪化しており、そんな患者さんを引き受けたい施設や病院はないのです。

3 精神科病院で虐待事件が起きる理由
 

社会で生きづらさを抱える精神障害者にとって、精神科病院は最後の砦となります。

精神科病院でなぜ虐待事件が起きるのでしょうか❓

🍀 片田珠美先生の考察

精神科医の 片田珠美先生 は、精神科病院で虐待事件が起きる理由を、4つの視点から考察しています。

 

片田先生は広島県ご出身で、兵庫県の神出病院で研修医として勤められていました。

 

↓片田珠美先生の考察まとめサイト(障害者.com)↓

片田珠美先生の考察

  1. 密室性:精神科病院は密室なので、虐待をしても世間にバレない
  2. 信憑性:精神障害者は幻覚・幻聴・妄想があり、虐待を訴えても信憑性がない
  3. 人手不足:人手不足のため人格に問題のあるスタッフを受け入れざるを得ない
  4. 絶縁:精神障害者は社会から孤立しており、味方は誰もいない

WEBBusiness Journal

🍀 吉田明彦氏の考察

精神医療サバイバーズフロント関西𠮷田明彦氏 は、兵庫県の神出病院の虐待事件を例に、精神科病院で虐待事件が発生する理由を語っています。

 

↓吉田明彦氏の動画↓

吉田明彦氏の考察

  1. 世間から隔絶された世界:精神科病院は辺鄙な場所にあり、最寄り駅から約13km。車やバスで片道30分。通勤困難である。
  2. 精神障害者の隔離目的で設立された病院の歴史的背景:精神障害者の隔離目的に1963年開業。1960年代は精神障害者を治安を乱す存在として積極的に隔離した時代。
  3. 慢性的な人手不足:病床数465床の大規模病院だが職員数が非常に少ない。看護職員1人あたりの患者数3.97人(法定基準ギリギリ)。
  4. 手のかかる患者が多く業務負担が大きい:認知症が40%。
  5. 医療保護入院率が高い:医療保護入院が70%以上。
  6. 長期入院が多い:全入院患者の25%が5年以上入院している人。
  7. 虐待事件が発生した病棟(B棟4階病棟)は非常に多忙な病棟:精神疾患・認知症・身体的な疾患が併存し、医療依存度が高く、高度な医療ケアが必要な患者の混合病棟。

WEB大阪精神医療人権センター

🍀 ChatGPTの答え

どうして精神科病院で虐待事件が起きるのか、その理由をChatGPTに尋ねてみました。

すると以下の答えが返ってきました。

ChatGPTの回答

精神科病院で精神障害者への虐待が起こる理由には、以下のようなものが考えられます。

 

  1. 精神疾患自体の性質:一部の精神疾患の患者は、自己及び他者に対して暴力的になる傾向があります。これにより、スタッフが攻撃を受ける可能性が高くなり、不適切な反応を示すことがあります。
  2. 患者の身体的な制限の必要性:一部の精神障害者は、自傷行為や他人への攻撃などの理由で身体的制限が必要な場合があります。しかし、制限が過剰であったり、不適切に行われたりすると、虐待につながる可能性があります。
  3. スタッフのトレーニング不足:精神科病院で働くスタッフは、しばしば高いストレスを抱える患者と接する必要があります。適切なトレーニングがなければ、スタッフが適切に対応することができず、患者に対する虐待が発生する可能性があります。
  4. スタッフのストレスやバーンアウト:精神科病院での仕事は、非常にストレスや負担が大きい仕事であるため、スタッフがストレスやバーンアウトに陥り、患者に対して不適切な行動をとる可能性があります。
  5. スタッフの態度や人格的要因:スタッフの中には、患者に対する偏見や差別的な態度を持っている人がいる場合があります。また、人格的に問題があるスタッフがいる場合もあります。これらの要因が虐待を引き起こすことがあります。
  6. 精神科病院の運営不備:精神科病院が適切に管理されていない場合、スタッフの数が不足していたり、安全対策が不十分であったりする場合があります。適切な監督や監視が行われず、患者に対する虐待が発生する可能性が高くなります。
 
精神科病院での虐待を防止するためには、スタッフのトレーニングとサポートの改善、適切な身体的制限の実施、適切な精神科病院の運営システムの構築、そしてスタッフの態度や人格的要因の改善が必要です。

WEBChatGPT

🍀 精神科病院で虐待事件が起きる理由まとめ

片田珠美先生、吉田明彦氏、ChatGPTのそれぞれの考察から、精神科病院で虐待が起きる理由を4つの視点からまとめてみました。

精神科病院で虐待事件が起きる理由

① 虐待を受けやすい精神障害者の要因

  1. 自傷他害・暴力行為
  2. 幻覚・幻聴・妄想によって信憑性がない
  3. 身体的な制限の必要性がある
  4. 手がかかり社会に適応できない

 

② スタッフの要因

  1. 慢性的な人手不足
  2. 業務過多でスタッフの負担が大きい
  3. ストレスやバーンアウト
  4. スタッフのスキル不足
  5. 人格的問題:精神障害者に差別的な人格

 

③ 精神科病院の運営不備の要因

  1. スタッフのトレーニング不足:研修が不足
  2. 安全対策が不十分
  3. 適切な監督や監視が行われていない
  4. 質の良いスタッフを集めることができない
 

④ 精神疾患をめぐる社会的な要因

  1. 辺鄙な場所にあり、社会から隔絶されている
  2. 精神障害者は社会から隔離・排除されており無縁である
  3. 精神障害者は家族からも拒絶されており絶縁している

精神科病院で虐待が起こる理由は根深いものがあるんですね…。

 

精神科病院で虐待事件を防ぐために、吉田明彦氏は2つの対策について語っています。

 
吉田明彦氏

吉田氏

1つ目は「630調査に限らず、精神科病院の監査資料など、ありとあらゆる情報を自治体に開示請求すること」。もし行政が公開を拒否したら、審査請求をするなどして公開させること。

そして、それを読み込み、想像力を膨らませ、病院内で何が起きているのか把握すること。

 
吉田明彦氏

吉田氏

つ目は「ネットワークづくり」。

当事者会、家族会、精神保健福祉士協会、社会福祉士会、弁護士会などの専門職団体(あるいは職能団体)など、様々な立場の人たちが互いの立場を理解し、力を合わせて同じ問題に取り組むこと。

 

多くの人がこの問題に関心を持ってくれるように、社会に訴えかけていくことが大切なんですね。

4 当事者の思い
 

集会の最後に、精神障害の当事者で、現在は回復されてケアに携わっている女性から、発言がありました。

 
セミロングの女性

当事者

私は当事者です。

今は回復してケアの側に立っています。

社会は、こんな風に精神障害者が隔離され、虐待されていることを知らない。

社会は我が事として考えていない。

特殊な人たちがちょっと大変なことになっていると思われている。

この集会に来ているのも関係者ばかり。

どこへ行っても関係者にしか会えない。

こんなひどい状況だから、何とかしてください。

ハンセン病も一般の人に訴えて、事態が変わってきた。

私達ももっと社会に訴えていかないといけない。

朝日新聞の若い女性の記者の方の「なんでこんなことが前々から行われているのを前から知っているのに、変わらないんですかね❓」という言葉に身につまされる。

 

精神科病院で虐待事件が起こっても、関心を持つのは当事者か、元から精神障害者の支援活動をしている人だけです。

時折精神科病院の虐待事件が報道されても、社会は大きな関心を持たず、いつしか事件は風化し、なかったことになってしまうのが通例でした。

 

社会の多くの人に、精神障害者に対してもっと関心をもってほしいですが、それは難しいと思われます…。

社会的な基準に照らして考えた場合、精神障害者が魅力溢れる好ましい人物とは言い難く、むしろその逆で、精神障害者に興味関心を持ったところで、多く健常者にとってメリットになることが特にないからです。

自分のメリットにならないならば、指1本動かさず、そもそも興味も持たないのが人間の性なのです。

 

それでもより多くの人に精神障害者に興味を持ってもらうためには、時間をかけて粘り強く社会に訴えていく以外にありません。

 

私は滝山病院に入院されている患者さんのお力になれず、悔しい気持ちでいっぱいです。

今は何もできなくても、テクノロジーの導入によって解決する方法はあると思います。

 

私が考える精神科病院の虐待事件の解決策は、ITを導入することで看護業務の負担を軽減し、看護師さんを楽にすることです。

つまり、支援する人を支援するということです。

ITの導入が高額になれば、病院は導入を検討しないので、病院にもとからあるデバイスをうまく活用し、安い費用でIT化が実現できることが条件となります。

 

精神科病院の虐待事件を解決するためにも、1日も早く技術力を身につけられるように頑張ります❗

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました😄

また来てね~😄👋