みなさま、こんばんわ🌜

今日も暑い日が続きますね😄

 
1 違和感を感じた

私には障害者の友人がたくさんおり、日々友人たちと連絡を取りあっています😉

 

先日、統合失調症の友人と電話をしていた時に、友人が話した内容に激しい 違和感 を感じました。

統合失調症の友人は精神保健手帳2級で、現在はデイケアや作業所などの福祉サービスを利用せず、自宅で療養しています。

 

友人は決して危険な行動をとっているわけではないし、直ちに入院治療が必要なほどひどい状態でもない。

嫌がらせをされているわけではないし、嫌味や当てこすりを言われているわけでもない。

日本語は通じているのに、話が何となくかみ合わない…。

 

話がかみ合わないだけじゃなくて、私がすごく 不安 になりました。

私は社会常識に則っているはずなのですが、社会常識ごと覆されたような…。

そんな何とも居心地の悪い思いをしました😅

2 一次方程式のたとえ
 

違和感の内容は個人情報に関することなので、友情を破壊せずにそのことズバリを書くことができません💧

 

数学に例えると、一次方程式を解こうとしているのに、九九を覚えていない というような感じなのです。

 

一次方程式ってこんな感じですよね👇👇👇

中学1年生で習います。

 

一次方程式を解くためには、最低でも

  1. 足し算
  2. 引き算
  3. 九九
  4. 掛け算
  5. 割り算
  6. 分数の計算
を完璧にしないといけません。
 
友人は、九九のあたりでつまづいていて、九九以降の算数をマスターしていないのに、いきなり一次方程式を解こうとしているような状態なのです💧
天才でない限り、解くことはできないと思うのですが、友人は「自分なら解ける」と思っていて、すごく違和感を感じました。
 
軽度知的障害者であれば、理想と実力の差が埋まらないことが多いので、こういった勘違いや思い込みはよく見られますが、友人はむしろ賢い人で知的障害はありません。
 
私は統合失調症の友人のありえない話に突っ込んだり、否定したりはしませんでした。
状態があまり良くないので気の毒だし、友人を更に追い詰めてしまうと思ったので…。
統合失調症の友人が私と電話をしていたのではなくて、SNSなどを通して広く社会に訴えていたら…炎上は避けられなかったと思います💧
3 社会性とは

統合失調症の代表的な陽性症状には 幻覚・幻聴・妄想 があり、こういったことを書くと

「妄想の症状ではないか」

「統合失調症の患者さんなのだから、そういうことなのだろう」

と大多数の方は思われると思います。

 

でも私はそういうわけではないと思うのです。

 

今や障害があっても社会で就労することが当たり前の時代になりました。

社会で働いていくためには、社会性 が必要となります☝🏻

⭐ 社会性とは

  1. 広く社会に通用する(または存在価値が認められる)ような性質
  2. 社会集団の一員であるのにふさわしい性質

参考WEBOxford Languages

社会性とは🖕🖕🖕のような意味で、社会で何とかうまくやっていく力 だと考えてください。

 

しかも、現在社会は時代の移り変わりが早く、変化が激しい時代なので、社会人は自分を社会と同期させておくために、自らの認識を日々アップデートしています。

 

でも、統合失調症の友人は元からあまり社会と同期しておらず、現在はアップデートもしていないので、大多数の健常者とは 認識のズレ がおきている状態です。

統合失調症の友人との電話で感じた違和感は、社会常識とのズレ から生じたものだと考えました。

4 社会性の損傷

統合失調症患者さんが統合失調症になることによって、徐々に社会性が失われていくことを 笠原嘉先生 は著書で 社会性の損傷 と書かれていました。

 

ただ「社会性の損傷」とだけ書いてあって、定義等は特に書かれていなかったので、文字通り 社会性の損傷 なんだろうなぁと思っています😅

「社会性の損傷」ってググっても「行動障害」とかしか出てこないから、わからないんですよ😅💦

 

<参考文献>🖕🖕🖕

笠原嘉(1997)『新・精神科医のノート』みすず書房 の97ページ8行目

 

統合失調症を発症される方は、発病前から社会適応があまり良いほうではなかった方が多いと思いますが、統合失調症の治療に専念するため、やむを得ず社会復帰できなかった場合、輪をかけて認識のズレが起きているような気がします。

社会で働くことによって学ぶことはたくさんあって、働けない以上もう仕方がない部分もあるのですが・・・。

 

更に統合失調症患者さんで、長らく社会復帰できなかった場合、40歳ぐらいから 不安障害 のような症状が見られることがあります。

すごく不安でたまらなくなって、不安発作が起こるとか、寝ちゃう(「寝逃げ」と表現される)とか。

こういったことも、「精神障害者だから変で当然だよね」って思われがちなんですが、社会的にキャリアを積めず、社会的な基盤を作れなかったために患者さんが「この先自分はどうしたらいいんだろう❓」ってすごく不安を感じてしまうのも、普通に考えて当たり前だと思うんですよね。

 

統合失調症の場合、40歳ぐらいで症状が良くなられる方は多いと思いますが、40歳まで治療しかしていなくて、社会的な活動が全然できていなかった場合、40歳になって病気自体は良くなっても、社会的な人生が何とかなるわけではないと思います。

積み上げが大事なんですが、積み上げることができていないので。

 

上手く言えないのですが、そういうことをひっくるめて 社会性の損傷 と言うのかなぁ…🤔❓

と考えています(日本語力💧)

 

私ですか❓

昔から現在まで一貫して社会適応が全然良くないです。

私はこれでも精神保健手帳2級の現役の重度発達障害者なので、ズレまくっていてむしろナンボです👍

ヤバくなかったら、基礎自治体(市町村)が精神保健手帳を発行するはずがありません。

5 プレコックス感

色々書きましたが最初の 違和感 に戻ると、色々調べた結果、違和感は プレコックス感 だったということがわかりました💡

プレコックス感

プレコックス感(Praecox-Gefühl)とは、統合失調症患者と関わった時に観察者が感じる、一種言いようのない特有な感情である。

「プレコックス」とは、統合失調症の最初の名称である「早発性痴呆」(dementia praecox)を意味する。

プレコックス感は、しばしば「統合失調症らしさ」という直感を引き起こす。

参考文献『精神科治療学』33(1);71-77, 2018, 星和書店

 

プレコックス感は、オランダの精神医学研究者のヘンリクス・コーネリアス・ランケ(Henricus Cornelius Rümke)先生によって1941年頃に提唱されました。

ランケ先生は ユトレヒト大学 の教授をされていました。

 

統合失調症(当時は精神分裂病)の診断が直感的にされていた時代に、プレコックス感 の概念は臨床で積極的に活用されていました。

最近は精神疾患の診断基準といえばDSM-5が一般的になり、チェックリスト方式の操作的診断基準が運用されているので、直感的な診断は減少傾向にあります。

 

一昔前まで統合失調症の診断で積極活用されていたプレコックス感ですが、結局は、「統合失調症患者さんと平均的な社会人との認識のズレなのかなぁ❓」とも思います。

統合失調症の闘病生活に明け暮れるために社会経験を積むことができず、世間を知らなすぎるから考え方が突飛で独りよがりのように感じて、違和感になるのかなぁと思ったり。

 

ただ私はプロではなくて、あくまでピア・サポーターのボランティアなので、関わることができる症例が限られています。

それも治療者としてではなく、あくまで友人として。

実際のところ「プレコックス感」が何なのかはわかりません😅

でも気になって気になって…。

 

どうしても気になって仕方がない統合失調症にまつわるエトセトラ。

これからも私の仕事に支障をきたさない範囲で、マイペースに追求していきたいと思います😄

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました😄

また来てね~😄👋