8月30日…あれから、5ヶ月が経とうとしているのに、立ち直れない…日にちは関係ないだろうけど。生まれて初めて私の手を握った健太の可愛い手。死ぬ前に力は入ってないけど、やっぱりふんわりやわらかい健太の手。変わらなかった…変わったのは、大きさだけ。だって、18歳だったもんね。病院の先生は、脳死という。でも、オムツをかえようとすると、蹴飛ばすし、気持ちのいいときは、笑ってるし、御風呂では、気持ち良さそうに、力抜いてる…ダラーンとして、微笑んでる…こんな姿、医者は知らないでしょ?手だって、握りかえすんだよ。反射?24時間みてないくせに、よくいうわ。臓器移植?あんなに一生懸命生きてる脳死者がいる?心臓とるの?肺をとるの?5年半、介護してきた者にしかわからない。脳がどうであれ、生きてるんだよ。感じてるんだよ。死んでしまうときだけ、身体がだらっとなってた。きっと、それまでは、ちゃんと感じて、ちゃんと生きてた、もちろん脳も。それは、確信できた。わかってほしい。私のそして、健太の気持ち。二時間おきに、痰吸引、オムツかえ、体位交換、一日三回~四回の胃ろうからの注入…ネブライザー、気管洗浄、24時間みてきたわたしだから言える、脳死者?生きてるよ。健太は生きてたよ。脳波はフラットでも、生きてたよ。かすかに自発呼吸もしてたよ。でも、先生は、認めてくれなかったけどね。前の主治医が言ってた、お母さんが主治医だって。そうだよ。私しかわからない部分もあるんだよ。最後の入院も、すぐに退院といわれ、五日で亡くなった意味がわからない。ずっと、おちこむ。最愛の健太を亡くした悲しみは癒えない…