知らない家で作ったお弁当の匂いめっちゃ苦手


何だろう、、なんかこう不思議な匂いするよね




なんでだろう






自分のお家のお弁当はいい匂いなのにねー







学生の時、早弁の人たちが昼休み以外にお弁当広げて食べててさ、



授業中も知らない家のお弁当の匂い…


梅雨とか湿気のジメジメと、知らない家のお弁当の匂い…


体育着になるときも、知らない家のお弁当の匂い…



教室に混ざり合っていく…


それがなんか、あんまり得意じゃなかったな
(でも早弁派の人は、昼休みも部活を頑張っていたから、尊敬している)






その後、





帰り道も、お風呂に入っていても、布団に入っていても、

知らないお弁当の匂いがふっと香り、思春期の僕を何とも言えない気持ちにさせた





僕は今日も、オフィスで上司に頭を下げている


4畳半のワンルームに帰っても、あのガヤガヤとした音が耳にこびりつく



贅沢な暮らしがしたいわけじゃない、特に夢があるわけでもない
それでも、心の奥で叫んでいる
本当の僕自身が、叫んでいる



そんな景色に見ないふりをし続けたのは、誰?



どうしようもなく、視界がグラグラしていく…
何日も前から敷きっぱなしの布団に倒れこんだ





・・・何時間たっただろうか、こもった空気を浄化するように
窓に手をかける


すると

すり抜けるようにどこか懐かしい匂いが入り込んできた

停止した頭とは裏腹に、熱いものが頬を伝うのがわかった

これは、、



この匂いは、、




知らない家のお弁当の匂い、、



完。


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