第345回定例会 一般質問(10月2日)質問事項

質問者:村岡まゆこ(自由民主党) [発言方式:一括]

1 避難所のWi-Fi環境の整備について
2 国民健康保険の激変緩和措置について
3 県営水道の次期料金改定と今後の方向性について
4 兵庫県におけるインバウンドの取組について

 (1)クールジャパンの取組について
 (2)北播磨地域におけるインバウンドの取組について
5 県立学校の通学区域について

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4 兵庫県におけるインバウンドの取組について
(1)クールジャパンの取組について


【質問者 : 村岡まゆこ】

 質問の第4は、兵庫県におけるインバウンドの取組についてであります。

 去る9月26日に、ノエビアスタジアム神戸にて、ラグビー・ワールドカップのイングランド・アメリカ戦が行われましたが、いよいよ3年にわたるゴールデン・スポーツ・イヤーズの幕開けであります。
 現在、兵庫県は、ひょうごゴールデンルートの取組を展開していますが、大阪や京都にインバウンド効果が集中する厳しい現状であります。
 この苦境を打破し、形勢を挽回する絶好の機会とするためにも、兵庫県の観光戦略は一層重要性を増していると言えます。

 そんな中、我が県の観光戦略も新しい局面を迎えました。本年の8月には、ひょうごツーリズム協会がひょうご観光本部にリニューアルされ、観光庁により、県全域を対象に、データに基づく観光戦略を推進する観光地域づくり組織、DMOの候補法人に登録されました。同本部は今後、2020年度中のDMOの本登録を目指し、県内の観光事業者の連携のかなめとなって実効性のある事業に戦略的に取り組むとのことであり、2025年に開催される大阪・関西万博も控え、その活躍が今から待ち遠しいところであります。

 観光戦略は、ダイナミックな交流・還流の拡大を目指す兵庫2030年の展望を実現していく上で、県・議会・県民が総力を挙げて、協働と参画のもと必ず成功させなければなりません。
 そのためにも、大阪や京都にはない兵庫独自の強みを改めて発揮していくことが不可欠であると考えます。

 そこで、兵庫県のインバウンドの取組について、以下2問をお伺いいたします。

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 小問の一つ目は、兵庫県におけるクールジャパンの取組についてであります。

 本年7月、神戸市中央区の新神戸オリエンタル劇場が、全国唯一の2.5次元ミュージカル専用劇場に生まれ変わりました。
 2.5次元とは、漫画やアニメやゲーム等の虚構世界、いわゆる2次元を現実世界、いわゆる三次元の人物、人間がなりきって表現する舞台芸術全般を指します。

 ぴあ総研によると、昨年は197作品が上演され、年間の総動員数は278万人にのぼったとのことです。
 市場規模2兆円ともいわれるアニメ産業の中でも2.5次元ミュージカルの市場は特に急成長を続けております。
 平成15年ごろには10億円未満だった市場規模は、人気コンテンツ刀剣乱舞が登場した平成27年には100億円を超え、昨年には200億円の大台を突破いたしました。

 一方、人気ゆえに業界は慢性的な劇場不足に悩んでおり、神戸の専用劇場のへの期待は高く、また施設関係者も年間40万人の来場者を見込んでいるとのことです。
 インバウンドは買い物を中心としたモノ消費から体験を楽しむコト消費を重視するようになってきており、海外でも人気が高いオタク文化を扱った専用劇場が、兵庫独自の強みとして、観光戦略の救世主になるのではないかとの注目も集まっています。

 首都圏を中心に展開してきた2.5次元の中心地が神戸にオープンする効果について、専門家は国内だけでなく、2.5次元人気の高いアジア圏など海外からもファンが訪れる大きなビジネスチャンス。ファンが宿泊し、滞在型の観光につなげられるかが神戸にとって重要だ」との指摘もあります。

 また、淡路にはニジゲンノモリがあり、さらに県内各地には人気アニメの舞台のモデルとなった地域、いわゆる聖地も多く点在しています。

 大阪や京都にはない兵庫県独自のクールジャパンの観光資源もひょうごゴールデンルートに積極的に取り込んではいかがでしょうか。
 また、そうした新しい観光資源が、兵庫で活用できるような支援策を観光振興及び産業振興双方のメニューに加えてはどうでしょうか。当局のご所見をお伺いいたします。


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【答弁者 : 井戸知事】… ※(1)に対する答弁

 続いて、私からは、クールジャパンの取組について、お答えします。

 日本の漫画やアニメに対する世界からの関心が高まり、ご指摘もありましたように、この分野での体験を求めて訪日する外国人が増えてきています。
 ご指摘のように、日本が得意とするコンテンツを外国人目線で発信すれば、観光面での誘客促進につながります
 また、コンテンツ産業の成長は、若い世代の雇用創出を通じた地域活性化や産業の高付加価値化をもたらすものだと考えます。

 インバウンドの玄関口であります新神戸駅に誘客の起爆剤となる日本で唯一の2.5次元専用劇場ができたことから、来場したファンを滞在型観光に結び付けていく必要があるというご指摘もまことにそのとおりだと思っています。

 私も会場のテープカットに伺いました。元祖2.5次元ともいえる宝塚歌劇でも人気アニメやゲームが題材の演目が上演されています。
 両劇場のファンが観劇後も楽しめる体験型コンテンツの開発を兵庫観光本部の外国人観光客体験促進支援事業も活用しながら、事業者等に促してまいります

 また、これらをゴールデンルートの東側ルートの見どころの一つとして、訪日外国人向けオンライン情報誌GOODLUCKTRIPを活用し、ウェブサイトやSNSでPRを行っていきます。
 コンテンツ産業には欠かせないIT事業者の立地支援にも取り組んでおります。

 淡路島において、海上スクリーンで映画上映する事業所を支援した結果、集客力を持つイベントに発展しました。
 産業立地条例も活用して、引き続きコンテンツ産業を支えるITやエンターテインメント関連事業所の立地を支援することも対象となっています。

 新たにSNSでのターゲット広告や好事例のPR等も検討し、有望な事業者やクリエイター誘致により、一層の産業の高付加価値化を図ってまいります。

 外国人がクールと考える日本の魅力は、アニメにとどまらず、映画やゲームなどにも広がっています。世界の関心を適切に捉えて、兵庫への注目を集め、インバウンド誘客につないでいきますので、どうぞよろしくお願いいたします。


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●〇● 解説 ●〇●


4 兵庫県におけるインバウンドの取組について
(1)クールジャパンの取組について


 まさか、兵庫県議会の議場で、アニメの話をする日が来るとは思わなかったです(苦笑)。

 それはさておき、実は、京都や大阪にはない兵庫の強みの一つが、このアニメなどのクールジャパンというコンテンツです。京都アニメーションの放火事件という痛ましい事件がありましたが、その連日の報道の中で、日本のアニメーションが、いかに日本の若者や海外の人々に大きな影響力を持っているか、再認識された方も多いのではないでしょうか。

 三宮センター街には、アニメや漫画の関連商品を扱ったショップは、パソコンの部品などを扱ったお店があり、秋葉原によく似た雰囲気になっています。また、近年では、コスプレといった、アニメや漫画のキャラクターに紛争する仮装も流行で、そうしたコスプレのイベントも三宮周辺で開催されています。

 2.5次元とは、アニメを題材にしたミュージカルで、わかりやすく言えば、宝塚歌劇団の伝説的演目「ベルサイユのばら」です。アニメの実写版映画化は賛否が分かれる一方で、ミュージカル化は大変なブームです。

 宝塚歌劇団でも、「るろうに剣心」や「ルパン三世」など、著名な作品が演目として次々と登場し、好評を博しています。私も以前、夕方のニュース報道番組で、2.5次元ミュージカルの特集を拝見しました。消費力が落ちているといわれている若者が、安くはないミュージカルのチケットやグッズの購入にどんどんお金を使っている光景に、大変な潜在力を感じました。

 「神戸は狭い」とよく観光地としての弱点を指摘されますが、その狭さは裏を返せば、新神戸駅から神戸空港(&神戸港)との間の距離の短さは、新幹線と飛行機(&客船)とのアクセスの良さを表します。関西国際空港とのアクセスもあります。

 そういう点では、クールジャパンを売りにしている秋葉原や日本橋よりも、アクセスの良さ等の立地条件はとても良いのです。

「新幹線を降りたら、そこはもう“アキバ”」

 そんな世界を演出できる可能性を持っているのが、新神戸の2.5次元劇場です。新神戸や三宮からは、県内各地へとアクセスできるバスや電車の便もたくさんあります。

 兵庫県の観光戦略である「ひょうごゴールデンルート」に、このクールジャパンのコンテンツを織り込んでいくことは、戦略強化につながると考えます。

 実際、井戸知事からも強い共感と前向きな取組の答弁を頂くことができました。従来の豊富な取組のご紹介に加え、新たな取組の方向性も、私の質問による提言を通して示されました!

 

 北播磨地域の入り口になる神戸市の活性化を、北播磨地域の活性化につなげていけるように、これからも政策提言を行ってまいります。