ふと、小さいころのことを思い出すことがある。
今日のきっかけなんだっけ・・
そうか、上司が机をたたいて怒ったという話を聞いたからだ。
そんな話を聞きながら、小さいころよく父がちゃぶ台をひっくり返してたことを
思い出したんだった。
父は、今でこそだいぶまるーくなったけど、んーと・・・たぶん30代のころは短気で
私たち姉妹がぐずっていたりするとすぐちゃぶ台をひっくり返してた。
巨人の星の一徹とうちゃんみたい。
ひゅうまのように、直接手を挙げられたりしたことは一度もなかったけど
やっぱり怖かったナ。
母と祖母が「またか・・」とあきらめ顔でお茶碗やら、ぐちゃぐちゃになった夕飯などを
片付けていたのを覚えてる。
それで父が嫌いだったかというと、そうでもないから不思議だ。
たぶん、そんな強い父が頼りがいのある、大きな存在で・・・大好きだったんだ。
両親が別れてからは、父は少し遠い存在になった。
母はもっと遠い存在で、祖母と姉妹だけの家族になって、
私は、感情を抑えることを覚えた。
それが たしか10歳のころ。
以来、私の感情は、ずっと心の奥底にしまいこまれていたわけで、
どんなに理不尽なことでも、押し殺して生きてきた。
だけど
この年になって、いろんな感情が抑えきれなくなっている。
もちろん、いいオトナだから、誰かれかまわずぶちまけることはしないけど
何かのきっかけで、爆発しそうになる。
悲しいのは、どんなに爆発寸前になっても、ずっと抑えられていた感情を
表面にだす方法を知らないこと。
怒り方ひとつ知らない。
文句の言い方もわからない。
真夏の夜に、部屋を閉め切って 枕に顔を押しあてて
思いっきり叫んでみる。
言葉にならないその声を、愛猫だけがまんまるめんめで聞いている。