わが家のキャンプ第三回目

名古屋で生まれ育った義理の母と暮らす

高齢子育て主婦です

義母はテレビで田舎が映るたびに

「わぁ、あんなとこで暮らせないわ」

と言います。

キレイ好きで泥や埃など触りたくないだろうし

虫も小動物も苦手なため

今まで私たち親子がキャンプに行くときは

義母はおうちで留守番していました。

だけど1人で家にいるのも心細かったらしく

今回は同行することになりました。

前回は8月初旬で私が暑さにやられて

救急車のお世話になるという大失態を

やらかしたため、9月初旬の残暑きびしい今回は

涼しいそうなところを探しました。

今までが①岐阜②静岡、と隣接する県から

候補を選んでいるので

③次はここでしょうってことで

目的地は長野県です。

さあ、旦那の運転で出発。

まだ愛知県も出ていない

豊田市を通過しているあたりで

「なんか田舎っぽくなってきたねぇ」

とつぶやくおかあさん。

いや、いやいや！

まだ道も広いし建物もいっぱいありますよ？

「こんなのまだ田舎って言わんよ！」

真の田舎出身者である私はすかさず反論しました。

「…だって高いビルが一つもないから」

と言うおかあさん。

（あーほんとに。田舎舐めないで？）

食材をまだ用意していなかったので

家の近くのスーパーに寄ってと頼んだのに

「もうちょっと先で、行きながらでいいんじゃない？」

とブンブン車を走らせる旦那。

そして山しか無くなって焦りだす……。

（あーほんとに。親子で田舎舐めないで？）

少し引き返して、食料を調達しました。

「本当に、なんにもない」

「夜なんか真っ暗でしょ、いやだわぁ」

「こんなとこ住んで、若い人は退屈だろうね」

と全田舎住民を敵にまわしそうなつぶやきを

連投する義母。

「田舎は都会に劣る」的な、ど田舎出身者の私には

引っ掛かりまくる言葉をなんとかスルーしつつ

私たちは目的地に到着しました。

長野県売木村

うるぎ　星の森オートキャンプ場　です。

標高１２００メートル

山のてっぺん。素晴らしい自然。

８０歳のおかあさんをテント泊させるのはきついので

コテージを予約しましたが

テントのサイトもすごくイイ感じでした。

フリーサイトは芝生がきれいで大型遊具に近いし

区画サイトは生垣で仕切ってあって

プライバシーを保ちつつ広々としています。

大自然の中なのにきちんと管理されている雰囲気。

もちろん、コテージもずっと住めるくらい快適です。

子どもが遊べる遊具やアスレチックも充実しています。　

そしてめっちゃ涼しい！！

地獄の名古屋サウナから抜け出せたのが

何より幸せ。

気温が10℃以上違うんですもん。

エアコンいらない。

木陰はひんやりと感じるくらいです。

夜になれば空が近くて星もきれいだし

何ここ、天国？

車で15分くらいのところにある温泉施設

『こまどりの湯』の割引券がもらえたので

いってみました。

うたせ湯や露天風呂もあって

7歳の娘もお風呂を満喫。

コテージ泊は大満足でしたが

こんなに涼しいなら、せっかくなら、どうせなら

テント張りたかったなーと思いつつ

あっという間に帰る時間です。

帰りたくないけど明日は仕事だ帰らねば。

今度は山道をくだっていきます。

だんだんとぬるくなっていく空気。

そして名古屋に近づくにつれて

ぬるいだけでなく重くまとわりつく

ベタベタした湿気を感じはじめます。

「なんか、身体が重くてしんどい……」

「名古屋の暑さが異常だってことが改めてわかるね」

売木村の爽やかな風を思い出しつつ

名古屋に帰ってきたことをあまり

喜んでいないお義母さんなのでした

土と緑と水。

娯楽や施設の無さ、不便さで

田舎を住めない場所という義母と

犯罪や事故の多さ、環境の悪さで

都会を人の暮らす場所じゃないと言う私。

まあ、お互い様ということで。

都会至上主義のお義母さんをキャンプに連れてった結果。