彩河輪真成の「ピタゴラスの経済学」（当たり前を積み上げる新資本論）

経済原理を無視した魔法はない

ただし、原理を理解して有効に使えば最高の豊かさを追求できる。

日本を豊かにするのは簡単だ。皆がどうすればいいかを理解すれば・・・

当たり前のことを積み上げて経済の森羅万象を説明したいと思います。

無断リブログ大歓迎です。

ピタゴラスの定理のようなシンプルな真理、定理を積み重ねて経済の森羅万象を説明する。としてます。それが理解できれば誰の言うことが正しく、誰の言うことが間違っているかわかるからです。正しいもの同士を組み合わせて考察をすれば正しい解にたどり着きます。二つの正しい理論と一つのいい加減な理論を組み合わせたらいい加減なものになります。

まずは、消費税に対する理解からです。

以下のとおり、日本経済新聞によれば2019年10月の消費税増税に半分以上の国民が賛成した。とあります。

本当でしょうか？アンケートは取り方によって誘導が可能です。

増税賛成ありきでアンケートを作成すれば、そのような誘導は可能です。

2019年9月13日付日本経済新聞抜粋

消費税増税に賛成52%、社会保障費「対策が必要」85%

日本経済新聞社とテレビ東京が2019年9月11～12日に実施した緊急世論調査で、10月の消費税率10%への引き上げに賛成は52%で、反対の42%を上回った。消費税率10%への賛成が5割を超えるのは初めて。社会保障費の膨張に何らかの対策が必要かをたずねたところ「必要だ」は85%に上った。増税後の社会保障に対する関心が高まりつつある。

―抜粋終わりー

日本を豊かにするのは簡単だ。皆がどうすればいいかを理解すれば・・・

としましたが、景気が回復しきっていない段階での増税特に消費税増税は非常な悪手です。

アンケートでは社会保障費の膨張にからめて実施してます。こちらで８５％の人がなんとかしなきゃと不安を感じてます。

財務書によると以下のとおりです。

https://www.mof.go.jp/zaisei/aging-society/society-increase.html

―財務省サイト抜粋―

なぜ社会保障費は増えるのか

日本は、他国に類をみない速度で高齢化が進んでいます。

高齢化に伴い社会保障の費用は増え続け、税金や借金に頼る分も増えています。

社会保障費を賄うのになぜ消費税なのか

日本の社会保障制度は原則として社会保険料で費用を負担することを基本としていますが、働く世代に負担が集中する面もあります。

こうした中で、国民が広く受益する社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合い、社会保障の安定した財源を確保する観点から、消費税を社会保障の財源としています。また、税収が景気の変化に左右されにくく安定していることも消費税の特徴です。

―抜粋終わりー

財務省や既存メディアがこのように大々的に宣伝しているからです。

これを見た高齢者は、自分たちの社会保障を維持するため消費税増税ぐらいしかたないとなり、それも含めて消費税増税賛成５２％となってます。

増税しないんなら、あなたたちの補償は知りませんよと脅されたら、仕方ないとなりますよね。

まず、消費税は公平というけれど、困窮世帯にも公平？に課税されるのです。

それと高齢者問題ですが、大学進学率は短大を含めると現在8割を超えてます。

経済原理4.全体の豊かさを決めるのは生産者（価値の提供者）と非生産者（価値の提供を行っていない者）の割合と生産性の効率

大学生まで非生産者、22歳から65歳を生産者（60歳で退職する人も多々いる）、平均年齢を84歳とすると、非生産期間０～22歳＝22年間　生産期間22歳～65歳＝43年間、非生産期間65～84歳＝19年間となり、生産期間43年に対し、非生産期間41年とほぼ同期間になります。

これから間違いなく100歳時代が到来します。医学が進歩していくからです。

そうすると、生産期間と非生産期間を同じにするには72歳まで働く必要があります。

100歳時代の70歳代は非常に元気です。

しかも、高齢になればなるほど、医療費や介護費はかさみます。

そこを改善しなければ問題は改善しません。高齢者が明るく元気に楽しく、尊厳をもって働ける社会にするのがまずすべきことは明確です。

いまははっきり言ってそうなってません。60歳から61歳になっても能力は変わりません。一般の会社では、60過ぎに途端に給与とやりがいのある仕事の割合がダウンします。

やりがいがあれば働きたい人はいっぱいいます。

何が問題かは、財務省のサイトを見てあきらかです。

問題の根本を改善せず、困窮者にも負担のかかる消費税増税という悪手を指したわけです。消費税の悪いところは困窮者にも負担のかかるところと、景気が悪くなるのが明確だからです。

誰かの支出は誰かの収入だから、消費税分納税するわけだから収入が減ります。

国が借金をしない限り民間のお金は増えません。国の借金を返したら民間のお金は減ります。

経済原理1.貸借は均衡する　お金の総和はゼロ、全体としての価値はゼロ（プラスでもマイナスでもない）　

だからです。

国民がＡとＢしかいない場合で、お互いの年収と支出が800万円の場合、100万円ずつ、国の借金を返済していくと以下のスパイラルが生じます。

これが今、国民に求めていることです。根本原因を改善せず。

簡単にできることは、定年を現在の60歳から段階的に65歳とし、雇用義務を70歳まで延ばすことです。はっきり言えば元気なうちは何らかしらの社会貢献を伴う社会参加をすべきです。

ちなみに私はもうじき63歳ですが、20年近く前に経済関連の本を執筆した時から、体力は落ちたものの経済に関する洞察は返って上がっていると思ってます。ということで、日本の国を本当に良くしたいなら、消費税増税には徹底的に反対すべきです。

どうしても消費税を増税したいなら、困窮者救済と景気帯策を同時にすべきです。

ただし、ベーシックインカムには基本的に反対です。働かなくても食べられるような制度は悪手です。

提案するのは、全国民に恒常的に月一人当たり1万円程度の非常にゆるやかな給付です。

年収手取り360万円の３人家族で、年間支出360万円、消費税支払額36万円とすると、給付額が1万円×３人×12カ月＝36万円と、消費税分が戻る計算になります。

今回の消費税増税は、限りなくひどい悪手です。景気が明らかに回復していないときにすべきではないです。

現在は国民の５２％が賛成とのことです。大多数が反対と声を上げなければ日本はよくならないでしょう！

高齢者は、あなたがたの社会保障どうなっても知らないよと言われているわけですから？ある意味仕方がないのかもしれません。

しかし、高齢者にも課税される消費税増額は、実質上の年金減額と同じです。

彼らを責める気はありません。彼らに保障が必要なのは理解できます。私にも高齢の母がいます。ただ、政府の対応があまりにもお粗末です。増税ありきでは、全く話になりません。まずすべきこと、高齢者でも元気で楽しく尊厳を持って働ける社会を作りる事です。そこが根本原因ですので、そかを改善せず、何をしても現役世代の負担軽減には、なりません。

また、弱者は保護すべきです。決して切り捨ててはいけません。それ以外の国が強くなるための対策もお粗末です。

経済原理4.全体の豊かさを決めるのは生産者（価値の提供者）と非生産者（価値の提供を行っていない者）の割合と生産性の効率は絶対です。ごまかしてもしようがありません。それが現実でその現実を直視すべきです。増税は最悪の手、減税はそれが、景気が良くなり雇用が拡大するからベターな手です。人員需給がひっ迫すれば企業は高齢者の雇用も確保する必要が出てきます。結果として生産者割合を増やす手を打たないと駄目です。増税は全くの根本的解決にはなりません。