2月頃だったかしら。職場の先輩が「昨夜、変な夢を見た」って言い出しました。

 「着物着ようとして持ち上げたら、カブト虫がボトって落ちたの。それで、捕まえようとして背中持ったら足がパラパラってぬけたのぉ。なんで真冬にカブト虫の夢なんか見たんだろう」

って、先輩、それは前日に私の話を聞いてたからですよ。「聞いた覚えない」って言いますが、絶対に聞いてましたよ。

   なぜなら、その前日、私が着物着ようとしたら、かけてあった着物(正確には長襦袢)からボトッて3cmくらいの黒い物体が床に落ちた。「ゴキブリ?」と焦ったけど、この落ち方は違うって、私は知ってた。中2の虫大好き息子の飼ってる雌のクワガタが脱走してきてた。一匹数千円する虫を放置するわけにもいかず、「カーペットに足をくっつけてるから捕獲に時間がかかって、会社に遅刻した」って話をしてたんですよ。

   先輩、凄く正確に私の話を夢でビジュアル再生しましたね。素晴らしい。

   で、ここからが、本題。

    息子が幼稚園でノコギリクワガタを拾い、虫に目覚めて早10年。

   最初は「うわーっ、虫飼うのかあ」と戦慄が走ったものの、幾たびの脱走に合い、最初は気持ち悪くて割り箸やトング使って捕まえてたのに、気づけば素手でカブト虫やクワガタを正確にキャッチ。

   そして、なによりの戦慄だったのは、先輩の夢の話で、なによりも気持ちの悪いと思われる
「足が抜けてねぇ」
にも、自分がなんにも気持ち悪さを感じないところ。

   なぜなら、我が家にはバラバラになった虫のパーツが年中ゴロゴロしてるから。

   虫を飼いはじめた頃は、カブト虫が死んで首が落ちるのが気持ち悪くて仕方なかった。

  それが当たり前になり、当然のことと感じると、足が抜けておちることも「大したことない」と感じる。

    あんなに気持ちの悪いことだったのになあ。
   慣れって怖いなあ。

    と心から思いました。