「ピンキュー★★★」最終回~日本マンガ界の激しい競争~ | みかんともブログ

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4月20日のブログでも紹介した『週刊少年マガジン』連載のマンガ「ピンキュー★★★」。今週発売号で最終回。
14話で終わることになりましたが、日本のマンガ界の競争の厳しさを改めて実感しました。

労働面から日本のマンガを見ると、プロのマンガ家は5千人強、アシスタント2万人ほどで産業従事者は2.5万人。これは音楽界(2.5万人)や法曹界(2.2万人)とほぼ同じくらいの規模だそうです。マンガ家だけで5千人、連載を夢見るアシスタントが2万人、これらの人々が日々連載を目指してしのぎを削っています。加えて、同人誌や趣味で描く多数の描き手がマンガ家の予備軍として控えています。マンガコースを置く専門学校も少なくないですし、マンガ学科を置く美大・芸大も増えてきました。

実はこの激しい競争が日本の高品質のマンガにつながり、世界で消費されるマンガの半分以上が日本発という状況を生み出しています。この優位はすぐには揺るがないでしょうが、日本のマンガ界が努力を続けなければ、覆ることもあり得ます。アジア諸国が追い上げてきています。例えばLINE無料マンガで読む韓国マンガの水準はかなり高いと感じていますよ。

と前置きが長くなりましたが、僕の出身地、仙台ゆかりの佐久間力さんの作品、「ピンキュー★★★」を応援していましたが、残念な結果に終わりました。
卓球マンガという題材の地味さもあったのかもしれません。『週刊少年ジャンプ』で昨年連載が始まった卓球マンガ「卓上のアゲハ」(作:古谷樹)も今春、22話で終了しました。ただし、卓球を題材にした『月刊少年チャンピオン』で連載していた「卓球Dash!(ピンポンダッシュ)」(作:本田慎吾)のように、卓球を派手やかに描いてみせた、人気作品もありますので、これを主な理由にはできません。やはり、登場人物のキャラクターがうまく立たなかったことが不人気につながったように個人的には思われました。だれが本当の主人公なのか分かりづらいところがあり。

激しい競争のマンガ界ですが、佐久間さんの次回作に期待したいと思います~。