みかんのブログ

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 私も彼女とおんなじだった。

 あの後いくつもの恋をし、別れがあった。でも悲しくはない。これは私への運命の試練だと思ったから。だから私は男を心底愛した。そうすると男のために別れることができた。今までは、こんなに愛しているのになぜ私を捨てるのだろうかと思っていた。それは、勝手な自己愛だと気付いたからだ。

 私はだんだんと運命というものをふしぎに感じ始める。ある時。骨董品屋の前を通ると、直径十センチはあろうかと思われる、水晶玉にくぎ付けになった。それには玉鏡と名前がついていた。値段は十万円。私にその値段は高かった。でも、毎日それが気になってお店に寄った。

そして一年目、私は玉鏡を手に入れた。

もうそろそろ三時になる。ティータイムだ。

私は、館を出ると、占いの看板を外した。館の裏は私の家だ。

「コーヒーをいれましたよ」

 テーブルの上には、夫が入れてくれた香り豊かなコーヒーが置いてある。

 私のティータイムは、コーヒータイム。

「どうですか、お客さんがやってきましたか?」

 私は夫に聞いた。

「二十歳ぐらいの娘さんが、ウインドーに飾っている玉鏡をじっと見つめていました。昔の貴方のようでした」

「そうですか。あの子も私のように幸せになるといいのですが」

 夫は、じっとわたしを見つめ微笑んでいた。

        おわり