今年の始めから彼の所に月一回は行くようになった。
きっかけは昨年12月の二人展
入管での酷い体験を絵にしたプロの料理人である彼、クラウディオさん。
毎月彼の素晴らしいお料理とデザートをいただいて、気持ちばかりを置いてくる。
チリの音楽家
ペニャさんのことを歌ったよしだよしこさんのことから、このチリの国民的音楽家のことを知った。
今月、よしこさんが『クラウディオさんの手』という曲を作り歌っていることを知人のSNSで知り、土曜に訪問した際ペニャさん自身この曲のことを知っているか聞いたところ、よしこさんが直接良いかどうかと彼の家に来て歌い、たずねられ、もちろんと答えたとのこと。
彼の家は雑踏の街中にある、大きなアパートメントの一室。
深夜、酔客の嬌声がこだまするという街中に『難民」と呼ばれる人が、こんなふうにひっそりと住んでいるなんて、誰が知るだろう。
彼自身は正規に料理人として来日しながら、滞在許可を不慮の機会に逸してしまい、二度も収監された。
「平和に生きる権利」という曲はじめ、私がApple国民として調べダウンロードした作品集の画面を彼に見せると、どの曲も覚えてる、と言う。
彼が子供の頃、チリで起こったこと
裏に米国がいるピノチェトという軍政によって「歌による社会変革」は破壊された。
歌も、その頃のことも、覚えていると彼は言った。
悲しみの記憶を思い出しているのか、少しの間彼は下を向いていた。
それらのこともあるから、彼は国に帰れないのか。
それほどの記憶は自分にはない。
近所に「樺美智子さんの家」があると聞いたが、親に説明してもらっても、意味がわからなかった幼かった私。
平和な国だと思うことすらない
子供の私がどれだけ恵まれていたか
今頃知る。
彼の人生を考える
彼は言う
国が悪いのではない
入管だと。
「平和に生きる権利」
