今回は、あいみょんの1stインディーズミニ・アルバム「tamago」です。
ジャケットから感じる安っぽさなどで、大して期待していなかったのですが、とんでもない、とんでもない。
恐ろしいほどの才能です。まあ、いまさら何を・・・という感じでしょうが。
あいみょんに敬服するのは、心を打つというか、鎧をかいくぐって心の真芯を直撃するような歌を次々、これでもかとばかりに量産していることです。
うわ、なんでこんな歌書けんの?と思って聴いていると次の歌も、その次も・・と連続パンチのように繰り出されるので、心がKOされます。
私は、1枚ずつ遡ってある程度の期間をおいて聴いていったのですが、この「tamago」と「憎まれっ子世に憚る」を聴くに至ってついに腰を抜かしてしまいました。
緩やかに腰を抜かす、というような感じです。
「1 分かってくれよ」
・僕はいつもどこかで 君の機嫌をうかがってる
そんなことも本当は 心の重荷になっている
だけど本音は君には言えない
ほら僕らは似た者同士なんだ
分かってくれよ そんな君と
二人ここまでこれたことは事実だろう
「2 ○○ちゃん」
・私のこれまでの恋は この強がりな性格が邪魔をして 自分も傷つきさよならする そしてまたハズレを引く
・私のどこがダメですか 可愛くなる努力は医者に頼っちゃったけど
「3 夜行バス」
・ゆらゆらごとごと走ってゆく 片道約8時間の旅
暗くて何も見えないから 鼻すすりながらかーちゃんにメールした
・夢を追うってこんなにも
怖いの? つらいの? さみしいの?
・揺れる揺れる箱の中で
ギター抱えて イヤフォンをつけて
「4 幸せになりたい」
・恋をしては傷つき憎んだり いい思い出は最初だけ
親にだって心配もかけてる 大丈夫が口癖
・私だって幸せになれるはず 思うくらいはいいでしょ?
「 5 強がりました」
・あぁ あなたを愛してたなんて嘘だと言いたい
もう後悔してないけど 選ばなかった道の運命も悪くなかったのかな
・強がりはやっぱり損ね
傷つくこと知ってて言葉を吐いた
・あぁ あなたを愛してた本当嘘なんかじゃない
もう後悔ばかりの日々
なにもなかったように現れてほしい
あぁ あなたを手放した日から心は荒んで もう二度とは強がらないから
また私と恋をしてほしい
「6 ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌」
・この街は 毎日エブリタイム誘惑ばっかさ
以上です。
歌詞だけ見てみると、アレ、それ程でもないなと思ってしまいました。
というよりも、端的な歌詞抜き書きでは伝えきれない、設定を含めて全体を見ないと伝わらないのかなあ、という感じです。
それと合わせて、彼女の魅力は歌詞単体よりも、そのメロディーや歌い方、歌声と相まって発揮されるのかもしれませんね。
ある解説では、「その独特の歌詞世界とファッションセンス、中性的で中毒性のある歌声で・・・」と書かれていましたが、確かにそうかも、と思いました。
というわけで、いつもより多めにリンクを張っておきましたので、よかったらぜひ聴いてみてください。