ついに、この時がやってきた。



術後5年検診。

頸部から肺にかけてのCT検査。

これで異常なければ、6か月→1年毎の検診へとステップアップできる。
逆に転移等が見つかれば、深刻な状況という事に。

クリアしたい。
その気持ちだけで、色々考えずに検査を受ける。

今回は、造影剤なしだったので不快感も全くなく、目を閉じていたらあっという間に終了。
 
そして。
結果説明の日。

年度末で仕事も忙しく、家の中もバタバタしてて、なかなか病院に行くタイミングがなく、気づいたら2週間。

何かあればとっくに連絡きているはず。
いやいや、5年前は悪性でも連絡なかったな。

時間が経つ程、悪い方へと考える。
結果説明はすぐに越した事はないと反省。

久しぶりの午前診療。
すごく待つ。
5年前の告知の時が鮮明によみがえる。
冷や汗。
クラクラしてくる。
目を閉じて、名前を呼ばれるのを待つ。  

そして、診療室へ。
モニターには、よくドラマで見かける断層画像が大きく映しだされている。

「元気?」
いつも変わらず先生の一言。

私は答えに詰まる。
そして頷きながら、画像を指差しながら、
「結果…良くないと…」

先生も頷きながら、
「問題なし!はい、見てください」
差し出されたCTの所見には、「転移なし」の文字。

その瞬間、大好きな曲が頭の中を駆け巡り、涙止まらず。
「5年間、大変だった。長かった。苦しかった。ここまで来れた。本当に嬉しいです。」

「良かった良かった。」と先生拍手。
私も泣きながら拍手。

血液検査の数値も悪化はなく、食事改善も現時点では必要ないとの事。

一年後の予約を取り、感慨に浸って帰路に着く。…事にはならず、午後からの仕事にギリギリの時間となってしまい、駅まで走る!

絶望しかなかったあの日から5年。
元気に楽しく過ごせる毎日に感謝。
これからも現実維持で!

ありがとう