人工衛星に驚嘆する人は多いが、地球に驚嘆する人は少ない、人工衛星は一疋の犬も自由に生きさせる事は出来ないが、地球は無数の生物を実に自由に生かしている。

人工衛星に感心するものは、無限倍に地球に感心しなければならない。

処が誰も地球には驚嘆しない、あまりにあたりまえの事だから、
しかしそのままにあたりまえの事が、
反って驚嘆すべきなのだ。

あまりに平気に
人工衛星とは比べものにならない
本物の衛星が動いているから、
人々は唖然とする代りに平気になっている。

しかし考えれば考える程、
本物の衛星の地球の存在こそ、
いくらほめてもほめ切れない実力のあらわれである。

かくて自分は人間のつくったものより、人間をつくったものを讃美するのだ。

我等の生みの親こそ はかり知れぬ力を持っているものだ。

私はそれを信じるのだ。

人間を信じる前に、
地球をつくり。
人間をつくり得たものに感心し、
それに従順になろうと思うのだ。

この事が真にわかって、
しかも平然と生きてゆく処に、
人間の面白さはあるのだと思う。

君達にほこの気持がわかるかね、
人工衛星に驚嘆して、
地球には驚嘆しない者達
俺の仕事はどんなことがあっても
俺の予算からはみ出ない、
世界中が自分の思う通りになっても
自分の予算の内だし、
自分より他の人が皆自分を見すてても
予算の内だ、
俺が明日死んでも予算の内だし、
百年生きても予算の内だ。
どっちにころんでも予算の内だ。
するだけのことはする。
覚悟は出来ている。
人類の真心に従って生きる。
人類の真心、自己の内にある真心によって生きる。 それに背かずに生きる、そこに安住と、何ものも恐れぬ力を感ずる。