途中で色々と変更などがあった為、最終話に向けての撮影はギチギチのスケジュールを余儀なくされた。そして迎えた最終話。収録が終わったのは放映2日前というのだから恐ろしい。
最後のシーンを撮り。助監督の『カット』の声で現場の緊張が一気に解ける。新開監督がモニターチェックをして終了を告げる。
「みんなご苦労様でした。これで今回の撮影は全て終了。クランクアップだ!」
その声にスタジオのあちらこちらから歓声が上がる。セットに上がっていた蓮、キョーコ、貴島、逸美の四人にそれぞれ大きな花束が手渡され、華やかさが増す。
ドラマのストーリー的には何も形にならないまま終わってしまう事になる。みのるが上野と始めた小さな会社でひとみに引っ張り込まれる形でまゆみも仕事を始める。それぞれにスキルの高い者同士なればこそ色々とそつなくこなし、小さな会社は軌道に乗り始め、忙しいながらも和やかな雰囲気で四人が集うシーンでスタッフロールを迎える。
キャスト、スタッフ、スポンサーなどの名前がどんどん流れるバックには今までのシーンの中でインパクトのあるシーンが連なる。まるで今までの話を振り返るように流れる映像。
スタッフロールが終わり、画面は再び4人の会社の応接間へ。4人でテーブルを囲んで談笑している。
「いや、なし崩しとはいえまゆみちゃんが来てくれて本当に助かったよ。連れてきてくれたひとみちゃんには本当に感謝だよなぁ、みのる?」
「…あぁ…」
「私の役目は終わった?なら退散するけど?」
「ダメダメっ!こんな有能な女性、絶対に手放さないとよ。社長がなんと言っても俺の権限で死守する!」
「あら、上野くんって大袈裟わね。」
「…、私こそ特に何かをしているわけでもないんだけど…」
「いや、そんなことはっ!」
「そうだよ。この絶妙なお茶の淹れ方はまゆみちゃんにしか出来ないから、ね?」
そんな他愛ない会話で笑う。
一頻り笑って、笑いが収まったタイミングでカメラはまゆみを映す。
まゆみは俯いて目を閉じていたが、深く息を吸い込むと目を開き、背筋をしゃんと伸ばしてしっかりと前を見る。
「佐伯くん、あのね?」
画面右下に『to be continue』の文字。
ドラマはこうして幕を閉じた。いわゆる『あのね商法』だと新開は笑っていた。だが、スペシャルがもう本格的に規格化されているのだからこの形もありだろうと付け加えた。
最後のシーンを撮り。助監督の『カット』の声で現場の緊張が一気に解ける。新開監督がモニターチェックをして終了を告げる。
「みんなご苦労様でした。これで今回の撮影は全て終了。クランクアップだ!」
その声にスタジオのあちらこちらから歓声が上がる。セットに上がっていた蓮、キョーコ、貴島、逸美の四人にそれぞれ大きな花束が手渡され、華やかさが増す。
ドラマのストーリー的には何も形にならないまま終わってしまう事になる。みのるが上野と始めた小さな会社でひとみに引っ張り込まれる形でまゆみも仕事を始める。それぞれにスキルの高い者同士なればこそ色々とそつなくこなし、小さな会社は軌道に乗り始め、忙しいながらも和やかな雰囲気で四人が集うシーンでスタッフロールを迎える。
キャスト、スタッフ、スポンサーなどの名前がどんどん流れるバックには今までのシーンの中でインパクトのあるシーンが連なる。まるで今までの話を振り返るように流れる映像。
スタッフロールが終わり、画面は再び4人の会社の応接間へ。4人でテーブルを囲んで談笑している。
「いや、なし崩しとはいえまゆみちゃんが来てくれて本当に助かったよ。連れてきてくれたひとみちゃんには本当に感謝だよなぁ、みのる?」
「…あぁ…」
「私の役目は終わった?なら退散するけど?」
「ダメダメっ!こんな有能な女性、絶対に手放さないとよ。社長がなんと言っても俺の権限で死守する!」
「あら、上野くんって大袈裟わね。」
「…、私こそ特に何かをしているわけでもないんだけど…」
「いや、そんなことはっ!」
「そうだよ。この絶妙なお茶の淹れ方はまゆみちゃんにしか出来ないから、ね?」
そんな他愛ない会話で笑う。
一頻り笑って、笑いが収まったタイミングでカメラはまゆみを映す。
まゆみは俯いて目を閉じていたが、深く息を吸い込むと目を開き、背筋をしゃんと伸ばしてしっかりと前を見る。
「佐伯くん、あのね?」
画面右下に『to be continue』の文字。
ドラマはこうして幕を閉じた。いわゆる『あのね商法』だと新開は笑っていた。だが、スペシャルがもう本格的に規格化されているのだからこの形もありだろうと付け加えた。