side キョーコ
監督からスタートの声がかかり、敦賀さんと私はお店に入る。私は左後ろから敦賀さんの肩の辺りを見上げるような位置を保って彼の背中に付いていく。
敦賀さんが扉を開けるとマスターが「カウンターへどうぞ」と目線でカウンターの奥を染ました。「ありがとう」と敦賀さんがそのまま進んでいくので私も軽く会釈をして付いていく。席を決めると敦賀さんが私のコートを受け取って壁際のハンガーラックにかけてくれた。その動きのすべてに無駄がなくて気を抜くと見惚れてしまいそう。
二人並んで座ると飲み物が出てくる。私のはカルアミルクで敦賀さんのはジントニックっぽい。このお店は二人の行き付けだから多分、いつもこんな感じなのかな?
グラスを合わせて軽く乾杯。甘くて少しだけ苦味のあるコーヒーの味が口から喉に広がっていく。「美味しい…。」
敦賀さんは頬杖をついて私を眺めながらお酒を飲んでいる。
恋人同士の会話をしているのだけど、内容は本当に普段の会話。その他愛もない会話を敦賀さんは本当に楽しんでいるみたい。敦賀さんのこんなに優しい顔なんてなかなか見られないわ。こんな間近で見られるなんて凄く役得じゃないっ!
敦賀さんのグラスが空いてマスターが次のオーダーを伺いに来たところで少し会話が途切れた。
「同じものを。」と答えるとマスターは元いた場所に戻ってシェイカーを振る。そして空のグラスを下げて新しいグラスを置いていった。
敦賀さんは胸ポケットから小さな包みを出して「かなり早いけどクリスマスプレゼントだよ。」と差し出した。「まだ半年以上ありますもの、ね?」と返す私。「綺麗な包装紙。これってアルマンディのですか?私、初めて見ました。」
「うん、それはそうだよ、アルマンディのCMだからね?」
そう言われて私ははっとした。凄く間抜けな事を言ってしまって恥ずかしくてたまらない。何となく固まっていると「開けてみて?」と言われた。私はゆっくり丁寧に、包装紙を破いてしまわないように気をつけて開いていく。その全てを敦賀さんに見られているのがいたたまれないけど、頑張って包みを開いた。小さな木箱を開けると上質そうな革のケース。名刺入れかと思って手に取るとiPoneのケースだと解って驚いた。
「これって私のiPoneに使えるタイプのケースですよね?私、まだ用意出来てなくてっ!」
早速使おうとiPoneを取り出して取り付けようとするけどなかなか上手くいなかい。
監督からスタートの声がかかり、敦賀さんと私はお店に入る。私は左後ろから敦賀さんの肩の辺りを見上げるような位置を保って彼の背中に付いていく。
敦賀さんが扉を開けるとマスターが「カウンターへどうぞ」と目線でカウンターの奥を染ました。「ありがとう」と敦賀さんがそのまま進んでいくので私も軽く会釈をして付いていく。席を決めると敦賀さんが私のコートを受け取って壁際のハンガーラックにかけてくれた。その動きのすべてに無駄がなくて気を抜くと見惚れてしまいそう。
二人並んで座ると飲み物が出てくる。私のはカルアミルクで敦賀さんのはジントニックっぽい。このお店は二人の行き付けだから多分、いつもこんな感じなのかな?
グラスを合わせて軽く乾杯。甘くて少しだけ苦味のあるコーヒーの味が口から喉に広がっていく。「美味しい…。」
敦賀さんは頬杖をついて私を眺めながらお酒を飲んでいる。
恋人同士の会話をしているのだけど、内容は本当に普段の会話。その他愛もない会話を敦賀さんは本当に楽しんでいるみたい。敦賀さんのこんなに優しい顔なんてなかなか見られないわ。こんな間近で見られるなんて凄く役得じゃないっ!
敦賀さんのグラスが空いてマスターが次のオーダーを伺いに来たところで少し会話が途切れた。
「同じものを。」と答えるとマスターは元いた場所に戻ってシェイカーを振る。そして空のグラスを下げて新しいグラスを置いていった。
敦賀さんは胸ポケットから小さな包みを出して「かなり早いけどクリスマスプレゼントだよ。」と差し出した。「まだ半年以上ありますもの、ね?」と返す私。「綺麗な包装紙。これってアルマンディのですか?私、初めて見ました。」
「うん、それはそうだよ、アルマンディのCMだからね?」
そう言われて私ははっとした。凄く間抜けな事を言ってしまって恥ずかしくてたまらない。何となく固まっていると「開けてみて?」と言われた。私はゆっくり丁寧に、包装紙を破いてしまわないように気をつけて開いていく。その全てを敦賀さんに見られているのがいたたまれないけど、頑張って包みを開いた。小さな木箱を開けると上質そうな革のケース。名刺入れかと思って手に取るとiPoneのケースだと解って驚いた。
「これって私のiPoneに使えるタイプのケースですよね?私、まだ用意出来てなくてっ!」
早速使おうとiPoneを取り出して取り付けようとするけどなかなか上手くいなかい。