その頃キョーコは高橋Drと田中さんチームが担当する。診察室用の部屋に置かれたテーブルを挟んで正面に高橋Drが座り、キョーコの左側に田中さんが座った。
「最上さん、私があなたのカウンセリングを担当する精神科医の高橋といいます。よろしくね。」
「最上キョーコです。よろしくお願いします。」
高橋「事故は大変だったようですね?お怪我とかはもういいんですか?」
最上「はい。元々怪我はしてなかったらしいので大丈夫です。」
高橋「それは良かった。じゃぁ、これからのカウンセリングの内容と方針について話をすすめますね。」
最上「はい」
高橋「今回記憶の混乱があるとの事で宝田さんから依頼を受けて伺いました。記憶の問題は色々とデリケートな問題を含むので、最初にカウンセリングの内容を録音させていただく事をご理解いただけますか?」
最上「はい。大丈夫です。」
高橋「ありがとうございます。では最初はいくつか質問させてください。」
最上「はい」
高橋「事故から今日までどのくらい眠れてますか?」
最上「五時間くらいは寝ていると思います。」
高橋「夢は見ますか?」
最上「よく解りません。」
高橋「目覚めはすっきりしてますか?」
最上「はい。」
高橋「今の生活で困っている事はありますか?」
最上「勝手が解らないから戸惑います。でも、一人じゃないから…平気です。」
高橋「記憶がない事で不安や心配はありますか?」
最上「ん~、いつも不安…でしょうか?知らないって怖いなぁと思いました。」
高橋「なるほど、知らないのが怖いですか。じゃあ、知りたいですか?」
最上「それは…解らないです。知りたいような知ったら怖いような…。解りません。」
高橋「最上さんは正直ですね。」
最上「そうですか?」
高橋「今日は初日で私からの質問は以上です。来週またお会いできますか?」
最上「はい。ここに居られるなら大丈夫です。」
高橋「では、またお会いしましょう。」
キョーコはホッと緊張を解いた。高橋と田中は部屋を後にすると待っていた鈴木・佐藤と合流して母屋に行った。
残された二人は酷く疲れた気分になったが、「お茶いれますね?」のキョーコの声に蓮も「手伝うよ。」とキッチンに向かう。鈴木や高橋とこれからどう関わればいいのか、それが二人の不安材料となった。
「最上さん、私があなたのカウンセリングを担当する精神科医の高橋といいます。よろしくね。」
「最上キョーコです。よろしくお願いします。」
高橋「事故は大変だったようですね?お怪我とかはもういいんですか?」
最上「はい。元々怪我はしてなかったらしいので大丈夫です。」
高橋「それは良かった。じゃぁ、これからのカウンセリングの内容と方針について話をすすめますね。」
最上「はい」
高橋「今回記憶の混乱があるとの事で宝田さんから依頼を受けて伺いました。記憶の問題は色々とデリケートな問題を含むので、最初にカウンセリングの内容を録音させていただく事をご理解いただけますか?」
最上「はい。大丈夫です。」
高橋「ありがとうございます。では最初はいくつか質問させてください。」
最上「はい」
高橋「事故から今日までどのくらい眠れてますか?」
最上「五時間くらいは寝ていると思います。」
高橋「夢は見ますか?」
最上「よく解りません。」
高橋「目覚めはすっきりしてますか?」
最上「はい。」
高橋「今の生活で困っている事はありますか?」
最上「勝手が解らないから戸惑います。でも、一人じゃないから…平気です。」
高橋「記憶がない事で不安や心配はありますか?」
最上「ん~、いつも不安…でしょうか?知らないって怖いなぁと思いました。」
高橋「なるほど、知らないのが怖いですか。じゃあ、知りたいですか?」
最上「それは…解らないです。知りたいような知ったら怖いような…。解りません。」
高橋「最上さんは正直ですね。」
最上「そうですか?」
高橋「今日は初日で私からの質問は以上です。来週またお会いできますか?」
最上「はい。ここに居られるなら大丈夫です。」
高橋「では、またお会いしましょう。」
キョーコはホッと緊張を解いた。高橋と田中は部屋を後にすると待っていた鈴木・佐藤と合流して母屋に行った。
残された二人は酷く疲れた気分になったが、「お茶いれますね?」のキョーコの声に蓮も「手伝うよ。」とキッチンに向かう。鈴木や高橋とこれからどう関わればいいのか、それが二人の不安材料となった。