久しぶりにブログを書きます。

宝塚ファンなら誰もが心を痛める一連のこと。

 

個人的な思いを書くのはやめようと思っていましたが、今年も願書発売を目前に控え、元宝塚受験生の親として思うことを書くことで、現受験生保護者の参考になればと思い、書くことにしました。

あくまで一個人の思いです。

 

受験に悩まれている方、いるかと思います。

みんな10代の子どもなので、視野が狭く大人から見えていることでも本人には見えていない場合もあるかと思います。

 

悩まれているのであれば、お父さん・お母さん、信頼できる大人の意見もぜひ聞いていただきたいと、受験生に対しては思います。

その上で今年は受験を見送るという選択肢があってもいい。もちろん少ないチャンスの1回を失うことになりますが、迷うような気持ちでレッスンしても、身に入らないのではないでしょうか。

人生の選択の猶予をもらったと思い、進学や他の道も含めてフラットな状態で一から考えることも悪いことではありません。

 

 

そしてこんな状況でも、受験することに揺らがない強い信念をもった受験生。きっと、いじめというなの指導なんて覚悟の上だし、それくらいじゃ揺るがないよという気持ちでしょう。

保護者の方も、少しでも気持ちが揺らいでいるお嬢さんになら、受験しない選択肢も含めて話ができると思いますが、今この瞬間も青春を捧げているお嬢さんに、心配だから受験をやめなさいなんて、なかなか言えないと思います。

お嬢さんにとっては、宝塚が青春の全て。それを取り上げる残酷さが、私にはいたいほどわかります。

 

私だったら、メリット・デメリットを話した上で、それでも受けたい強い意志があるのであれば、やはり受験を認めざるを得ないと思います。

受験を取り上げると、娘が娘でなくなってしまうと思うから。やらなかった、というより、やらせてもらえなかった後悔は、彼女の一生を縛ると思います。

 

(でも、受かったとしても、精神的に無理だと思ったらすぐに退団することだけは約束させるかな)

 

どっちにしても、かわいそうな状況の受験生たち。

 

宝塚ファンの方は、今意見が真っ二つのようですが、来年の合格発表の時に彼女たちとその家族を非難することだけは避けていただきたいと切に願います。

まだ10代の彼女たちと、その家族が悩みに悩んで出した答えなのです。

何も悪くない彼女たちにとって、行くも地獄、戻るも地獄です。

人生を賭けてきたことを、どんなことがあっても諦めきれない心情と、心配しながらも娘の努力をなかったことにはできなかった家族の気持ちは、想像できるのではないでしょうか。

 

私が元受験生の親として、劇団に思うことは一つです。

勤務時間と休みのバランスをしっかりとってほしい。

 

音楽学校も(最近はお弁当が購入できると聞きましたが)食事の用意を自分でしなくてはならないなど、10代の子どもを預かる環境ではないことを感じていました。(学校の寮であれば、食堂があり食事が用意されて然るべきです)

 

千秋楽から集合日までが近々だったり、公演終わりに新人公演のお稽古をするなど、仕事量が多すぎます。

もしかすると、急死されたジェンヌさんも、しっかり休んで、たくさん寝てリフレッシュできていれば、思い詰めることもなかったかもしれないし、違う道を考えることができたかもしれない。

 

パワハラと指導の線引きは難しいですし、特殊な職業ですので現代の風潮のように褒めて育てましょうとはいかないかもしれません。そうするとクオリティも落ちてしまうおそれもあると思います。

宝塚の指導は上級生に限らず先生なんかでも人格否定や罵倒をすることが珍しいわけではないそうです。

仲良しごっこじゃ舞台は作れません。でも不必要な感情的な指導は見直さなくてはいけないと思いますし、何より健全な心と体があり初めて、真っ当な判断ができるのです。

 

もしかすると、上級生だって多忙なゆえに正常な判断ができずに見て見ぬふりだったり、一緒に罵声を浴びてしまったりなどということもあるのかもしれませんね。(決して庇っているわけではありません)

 

罵声を浴びせられた時「それおかしい」と判断できるためにも、劇団には勤務時間と休暇はしっかり見直してもらいたいです。

 

最後に、ご遺族のコメント、涙が止まりません。私も娘が同じような道を歩いてきました。

初めて宝塚を観た時、目指すと決めた時、受験までの道のり。

宝塚受験は子どもだけではできません。家族の協力が不可欠です。特に母親は、二人三脚でタカラジェンヌを目指す娘を支え、娘の夢はやがて自分の夢になります。

 

他の母娘より、乗り越えるものが大きい分、絆も強くなります。

同じ母親として、自分の一部をもぎ取られたような、悲しくて悔しくてどうしようもない絶望は痛いほど理解できます。

 

宝塚を通しての娘との幸せな思い出と同時に、宝塚によって娘を奪われた憎しみ。

こんなに悲しいことがこの世にあるでしょうか。

合格発表の時の「宝塚に出会ったからこそ味わえた幸せ」を感じたあの瞬間、誰が今の「宝塚に出会ってしまったばかりに訪れた悲しみ」を想像できるでしょうか。

苦しいです。

 

私の知っているOGたちで、宝塚を悪くいう人は1人もいません。みんな、口を揃えてすごくいいところだよと言います。

それも事実だと思うのです。全てが悪でなく、何がいけなかったのか、劇団には誰かの大事な娘を預かっているという自覚を持って、真摯に向き合い、事実をはっきりと公表していただきたいです。