2年前の2月半ば県立高校の試験当日
私は横浜駅で号泣した。

中学の秋の三者面談、志望校を決める時
息子は
「S高受験する。それ以外なら高校行かない」と高らかに宣言した。

ハァっ⁉️ポーンポーンとなる、担任の先生と私
イヤイヤ、滑り止めどうすんの?って話しに来たんでしょ。何、言っちゃってるの。

「受けてもいいけど、行かないから受験料無駄になるよ」

働くの?浪人するの?馬鹿なの?滝汗滝汗

私と担任の先生の説得を受けて、
渋々滑り止め高を選択する息子、それにしたって県内離れて都内まで行くという。

無駄だよ。だってS高絶対受かるから。

その自信どこから来るの?
確かに夏休み前まで部活で勉強なんてしてなくてもそこそこの成績は取れてた。
だけどね、特殊高のS高は、皆行きたくて行くとこなの。募集人数だって他校より少ない。ペーパーテストの成績だけじゃなく、思考型の特殊試験あるとこなんだよ。試験に絶対はないの。近くの進学校でいいじゃん!

ガーーーっと喋る私に担任の先生はドン引きしてた。家で話してこいよ…と徒労が滲んでいた。

絶対受かるから、大丈夫!

そこから息子は頑張った。毎日毎日塾と小論文。
渋々滑り止めも決めたけど、一度言い出したら聞かない息子のこと、本当にS高しか行く気ないだろう。

試験当日、カツを揚げ弁当を持たせて
横浜駅までは車で送る車中、何か言おうとしたけれど言葉は出なかった。
緊張感しかない車中で私が息子にできることはただ一つ、息子の大好きなドラクエのオープニングテーマをかけることだけだった。




曲が終わり駅に到着。

じゃあ、行ってくる。ありがとね。

と息子が言った瞬間、だーーっと涙が止まらなくなった。

いって、らっしゃい、がんがつて

うん

バタンとドアが閉まり踵を返し人並みに消えていくのを見送った。
その瞬間、横浜駅のロータリーで声を上げて号泣した。
なんで泣いたかわからない。



その時の気持ちを忘れないで
今日も楽しそうに高校に通う息子を見送る。
忘れものを届けに来て、久々に車内でドラクエを聴いて思い出した。




いい天気でよかったね。
あと一年がんばれ。

今、頑張ってる受験生のお父様、お母様、もう少しだけお子さんを信じて頑張ってください。
もうすぐ春がきます。