「ありがとうございました。」 
握手をした。 

雪乃さんと神田さんにも。 
もちろん、お世話になったことには間違いない。 

「お世話になりました。ありがとうございました。」 

は?と思ったこともあったけど、やっぱりこういう場面はグッとくる。 

彼とは…、山田さんとも普通にみんなとなんの変わりもない【別れ】をかわした。 

私たち3人以外、何も残さずバスは去ってしまった。


もうすでに乾いてしまった涙のあとに、冷たい風が触れ、寒さを一層引き立たせた。 

電車がくるまで、待合室で過ごすことに…。 

【気をつけて帰れよ】 
【うん】 
【俺以外の男にメアドとか教えたりしてないのか】 
【してないよ】 
【ほんとか】 
【ほんま!】 
【わかった】 

早速メールのやりとりがあった。 
この時すでに、なんてメールを返すのが早い人なんだろうと、思ってたけど、今でも衰えず、彼のメールの返信は早い。
だからどうってことはないけど、今思えば、こうやってすぐに返してくれるから、メールなんだけど、【会話】しているくらいの気持ちになれる。 

この後も、遠距離になってしまうけど、【さみしい】とは会っていない時間に、感じることはほとんどなかった。 

市内に出て、3人で食事をし、大阪に向かって出発した。 
名古屋は大阪までの途中にある。 
名古屋までの間、たくさんおしゃべりした。 
私にとってこの2人は、年は離れているけど、かけがえのない友達になった。 

大切な、大切な友達。
【名古屋】に着いた。 
私はここで乗り換えて大阪まで。 
お別れの時がやってきた。 

ついさっきまで笑っていたのに、笑えない。 
顔が、目を見ることができない。 
当たり前のように一緒に暮らしてきたのに…。 
今になって【実感】が湧いてきた。 

仕事から帰ってきても、そこにやぶもじゃりもいない。 

お風呂で一緒になることもない。 

一緒にお夜食を食べることもない。 

同じシフトの時は、必ず「美也行くよ~。」と迎えにきてくれた2人。 

朝もお互い起こしあったりして…。 
いっぱい思い出す。 

職場のことも、寮でのことも、遊びに出掛けたことも…。 
全部、全部まとめて込み上げてきて…。 

私たちは、人ごみの中立ち尽くし、泣いた。 

やぶ、ありがとう。 
じゃり、ありがとう。 

こうして、私の過酷な?4ヶ月は幕を下ろした。