草木も眠る丑三つ刻…。


私はふと異臭で目を覚ました。

「ムッ…これはウンコーの香り…( ゚д゚)」


外は激しい雷雨。

狆のアムルがソワソワと右往左往している。

アルムは雷恐怖症。

脱糞である。


あろうことが私の鼻先15センチのところにウンコーが転がり、犬が騒いでいるという非日常。


アムルは明らかにパニックに陥り、舌も紫になるほど呼吸が荒れている。

こんなに酷いパニックは初めてだ。


普段は男好き(旦那と息子)のアバズレ犬も、今日は私に抱かれる。

哀れなほど取り乱す犬を、赤子をあやすかのように優しく「だーいじょうぶだーいじょうぶ」と抱きしめる。


ボトッ


二度目の脱糞である。


何を隠そう私もパニック障害持ちなので、逃げ場のない、得も言われぬ恐怖感がどれほど恐ろしいかよく分かる。


とりあえず犬用ヒーリング音楽を大音量でかけて雷の音を聞こえなくする。


犬用ヒーリング音楽は大体がピアノと鳥の声で構成されている。


…ああぁぁぁ…今度はオカメインコまでつられて騒ぎ出した…(TдT)


なんてカーニバルな夜。


アムルだけ優しくされあとの2匹も「オレもオレも♪アタイもアタイも!!♪♪」と競って私の側でお腹を出して転がっている。


忙しいモテモテの夜を越え、気怠い一日の始まりを受け入れられない母である


いつも側にいる短足と珍しく側にいる狆

うちゅくちいアムル♪
憂いを含んだアムル