こんにちは。

ご訪問ありがとうございます。

少し前の話になりますが、

介護付き有料老人ホームに入居している、

94歳になる母のところへ

久しぶりにゆっくり行くことができました。

母が歌を歌ってくれました。

ドヴォルザーク作曲の新世界より第二楽章のメロディに堀内敬三氏が作詞した、

『遠き山に日は落ちて』

母の歌を久しぶりに聴きながら

しみじみここ数年の母とのこと、

振り返っていました。

今、母がいる施設は、うちから車で10分、

という、とても行きやすい場所にあるにもかかわらず、

あまりにも安心してお任せできる施設であったため、

今は、自分が無理するのをやめて

母とゆっくり時間を取れる時だけ、

顔を出すようにしています。

今日は、久しぶりに、

母が今の施設に移る前と、

今の生活を振り返ってみようと思います。

少し長くなりますが、

ご両親さまの介護でどういう施設がよいのか？

迷っている方の参考になれば、、と思います。

ご興味のない方は、スルーされてくださいね。

父が数年前に亡くなった後、

一人暮らしの母は二階建て一軒家の実家での暮らしが無理となり、(リウマチもあり、足腰が弱ってすぐ転ぶから、入浴も危なく階段も登れなくなり、買い物も行けず、食事もとらなくなりがち→当時は、私が実家に通って母の入浴見守り、買い物、料理、洗濯などしていました)

実家までは車で渋滞していたら片道1時間半。

私も体力に限界を感じ、兄とも相談して、

母は、私の家から車で20分のところにある、

サ高住(サービス付き高齢者住宅)へと移りました。

サ高住での生活は、

食堂があるので、日曜日以外の朝晩二食は母が自分で用意しなくても食べられるので助かりました。

困った時は、あちらこちらにある壁のボタンを押せば、アテンダーさんが、18:00までであれば

駆けつけて助けていただくこともできます。

それ以降の時間でも提携先の方が、すぐに駆けつけてくれるので安心でした。

最初の頃は、母もまだ元気でしたので

それだけで充分でした。

でも、壁のボタンは、母が自分で押さない限りは

施設のアテンダーさんも勝手に室内に入ることはできません。

そのうち母はすぐ転ぶようになり、

自分で起き上がる力もだんだんとなくなっていきました。

要介護認定もありましたので、

週に2回はヘルパーさんが来て

入浴の見守りや掃除、洗濯をしてくれていましたが

それでも、いつ、母が倒れているのではないかと

私はいつも心配で気になって

見守りカメラを母の部屋に置き

しょっちゅう母の部屋を見ていました。

カメラを見ると、母が転んだまま

立ち上がることができなくて

床に座り込んでぼーっとしている母を見つけることが何度もありました。

(そのまま骨折していたことも2度もありました→どちらの時も、私には母を助け起こして病院へ連れて行くなど無理なので救急車を呼びました。一度は手術が必要でそのまま入院したことも。)

生徒さんのレッスン中など、

すぐに母の所へかけつけるわけにいかないことも多いのですが、

とにかくレッスン終わったら行くからね、

がんばってね、と声をかけ

(母が電話のところまで移動できなくても、

見守りカメラのマイク機能を使って

声をかけることができます→これは、すごく便利で助かりました)

そしてレッスンが終わり次第に車で駆けつける、

ということも、本当によくありました。

一週間の間に何度も母のところへ行っていましたし

日曜日は食堂がおやすみでしたので、

毎週食事を届けに行ったり、

行けない時は前日の土曜日に届けたり。

お薬の服用確認の電話も

朝晩毎日かけたり、

今思い出すと、母にとっても大変でしたが、

私にとってもかなりハードな日々でした。

(実は、私もあまりに心身ともに負担が大きく、

私自身が病気になって入院、手術もしました)

→もし、今、ご両親の介護で大変な思いをされている方がこの記事をお読みになられていましたら、どうか、無理しすぎないで。自分を守る。ということも、最優先にされてくださいね。

それから、

自分のことはできるだけ自分で頑張りたい、

と、介護付き施設へ移ることを頑なに拒んでいた母でしたが、

認知症も進んで来て錯乱状態になって

孫がいなくなった！

と警察に早朝電話してしまって

母の部屋にきた警察の人から

私に電話が早朝かかってきたり、が何度も続いたり。

いろんなことがあり、

もう、これ以上むり、、と

母も私も覚悟を決めて、

(私も自分の身の危険も感じました。

母のことは大事だけれど、まずは自分も大事にしなければ、と。)

母が介護付き有料老人ホームへ入居したのが、

ちょうどほぼ一年前。

今、母も私も、信じられない位に

安心して穏やかな日々を過ごしています。

規則正しい生活になり、

水分をたくさんとれるようになり、

(一人暮らしの時は、トイレが大変だから、と水分を控えていたことが、認知症をさらに進行させていたらしいです)

→脳には水分をとることがとても大切！

と後で知りました。

施設に移ってからは、

日々、母自身、安心して過ごせるようになり、

バランスの良い食事を3食、食べられるようになり、

何より、施設の方にたくさん日々声をかけていただき、

お友達もできて、

いろんな楽しいアクティビティにも参加できて。

母はみるみる元気になり、

驚いたことに、認知症の症状まで軽くなり

以前なら、覚えられなかったことも

今の方が記憶力が良くなっていたりします。

母にとって、良い施設に移ることができて、

本当に良かったなぁと思います。

そして、私にとっても、

母を安心してお任せできる、ということは、なんとありがたいことか、、、と、しみじみ実感しています。

やっと、母中心の生活から、

自分や自分の家族中心の生活をできるようになりました。

以前は夜中に何度も母の所へ行かなければいけないことがあり、私はいつでも寝不足でしたが

今は、夜に、

母は大丈夫だろうか？と心配することもなくなり

私も安心して眠れるようになりました。

母のサ高住から介護付有料老人ホームへの引っ越しの時は、本当に大変でしたが

あの時、思い切って頑張っておいてよかった、、

と心から思います。

難点は、金銭的負担が増えたこと、ですが。

認知症専門の外来病院に通っていた時に先生に聞いたのですが

介護付有料老人ホームの価格の違いは、

ほとんどが人件費の違いなのだそうです。

介護士さんは大変なお仕事なので

どこも人手不足だそうです。

だから、良いスタッフさんを揃えるには

それなりの人件費を確保する必要がある、とのことでした。

もちろん、それだけではないと思いますが

介護士さんだけではなく、看護師さんはいるのかどうか？

看護師さんがいるとしたら、昼だけなのか、夜もいるのか？

病院の付き添いはどこまでサポートしてもらえるのか？

お薬に対してはどういう考え方をしているのか？

看取りには、どう対応しているのか？

などなど、

介護付有料老人ホームを探すにあたり、

大事と思えるポイントはたくさんありますが

それぞれ、いろんな事情もあると思いますので

何を優先させるか？なのかな、と思います。

本当は大事な自分の親ですから、

自宅で自分で介護をできたら、

それが一番良いのかもしれませんが

私の場合は、それはやりたくてもどうしても無理なので

安心してお任せできるところにお願いする。

という選択となりました。

今、母も私も、日々安心して、自分のことに集中できるので、これでよかった、と、心から思っています。

母が部屋で歌を歌ってくれた、

『遠き山に日は落ちて』は、

母の一生を、振り返っているようで、

しみじみ私の心にも沁みました。

母との穏やかな日々が

あとどれくらい残されているのかはわかりませんが

子どもの時から苦労の絶えなかった母の晩年が、

穏やかで幸せな時間となってよかった。。

としみじみ思います。

今は、婚家の父もかなり具合悪く、

お見舞いはそちら優先となっているのですが

義父の容態もだいぶ落ち着いてきたので

明日の自分のコンサート本番が終わったら、

母にゆっくり会いに行ってこよう、と思います。

今日はかなりの長文となってしまいましたが、

最後までお読みくださいました皆さま、

心より、ありがとうございました。

最後に、物部彩花さんによる『遠き山に日は落ちて』

風景も素敵でしたので貼りますね。

先日見た風景が、なんとなくこの歌にあってるような気がしました。

私の花好きは、母に似たのかな。

自己紹介

東京都世田谷区で、脳の発達に合わせて、身体の

構造にあった楽に楽しく弾けるピアノ奏法をお伝えしています。

お子さまからシニアの方まで、ピアノで豊かな人生となっていただけましたら、と願っております。

(⭐︎現在カウンセリングはおやすみしております)

お気軽にご連絡くださいね

お問い合わせメールはこちらから

介護施設で聴けた母の歌♡〜遠き山に日は落ちて♪〜