昨日、だんな様が就労支援センターから居なくなりました。

お昼休みに私のスマホへ電話が。

昼食後だったので、だんな様が嘔吐したとか体調悪くしたとかの連絡かな?と思い出ると・・・

「ご主人が施設から居なくなって今探しています。GPSとかで〇〇さんの居場所が分かりますか?」

何それ?

何か最初はピンときませんでした。

「ちょっと待ってくださいね、主人が外に出て行ってしまったって言うことですか?」

そう言い、だんな様の居場所を確認しました。

施設辺りが居場所で出てきます。

電波が悪いのか、きっちりとした場所が特定できません。

「主人はスマホを持って出ていますか?それを確認してください。」

結果、スマホは持って出ていませんでした。

防犯カメラには、外に出て行くだんな様が映っているそうです。

「すぐにそちらに行きます!」

「警察への連絡は?」そう聞かれたので、

「今すぐにしてください。」

そう言い、就労支援センターに向かいました。

警察の方とほぼ同時に私も到着し、その日の服装など詳細を話し、手配をかけてもらいました。

施設の方も手分けして探していましたが、見つからず、警察の方が

「捜索願は何時くらいに出しますか?その時は、管轄の警察署に行ってもらわないといけませんので・・・」

だんな様が外に出たのは、防犯カメラから昼の12時3分くらいです。

昼食前で、施設の方が少し目を離した時間に出て行ったそうです。

そして、私が施設に行った時間が午後1時40分くらいでした。

「もう2時ですので、3時までに見つからなかったら捜索願を出します。

暗くなってからでは遅いですし・・・」

3時までに見つかりますようにと心で願いながら、行くあてを考えました。

就労支援センターは坂を登ったところにあり、さらに先へ進むと登山道があります。

以前そこに行ったことがあったので、そこでは?

直ぐ近くに神社があり、長い階段を登って行きお参りをします。

それはだんな様に聞きましたので、そこでは?

施設の方に話をし、そこを見てきてもらいましたが居ませんでした。

もしかしたら、歩いて家まで帰っているかも?

家に電話をし、留守電に話かけました。

「お~い、家に帰ってるの?お~い電話に出てくれる~」

返事はありませんでした。

そして、午後2時15分、

「もしかしたら、家に帰っているかもしれませんので、一度家に帰ってみます。それと、捜索願を3時に出したいので、同行してもらえますか?」

そう言い、家に向かいました。

就労支援センターから家までは、約30~40分かかります。

その間、色々な事が頭によぎりました。

「山の方へ行っていたら、遭難するかも?」

「何も持ってないから、熱中症になるかも?」

誰かと話をしないと私の精神状態が普通で居られないと思い母に電話をしました。

「もう、どうしたらいいか~警察に頼むしかないよな~」

そんな話をしているうちに、家に着きました。

着いたと同時に、就労支援センターから電話がありました。

「〇〇さんが見つかりました。△△駅前の交番で保護されていますので、職員が向かっています。」

「そうですか、すぐに施設の方へ行きます。」

「こちから、家の方へ送って行きますので、おうちで待っててもらえればいいです。」

そう言われたので、家で待っていました。

1時間ほど待っていると、だんな様が帰ってきました。

施設の方に詳しい話を聞くと、最初に対応してくださった警察官が駅前でウロウロしているだんな様を見つけたらしいです。

直ぐに、だんな様と分かり保護したそうです。

不幸中の幸いでした。

その警察官だから、だんな様と分かったんだと思いました。

3時間ほどさ迷い歩いたので、顔は日焼けして赤く、私の顔を見て、事の重大さが分かったのか分からないのか?

「ただいま~」

(ふざけんなよ~いい加減にしろ!)

昼ご飯も食べずだったので、栗饅頭とクッキーを

「これはうまいな~」と言って食べていました。

「外に勝手に出たらアカンやんか~わかってるの?」

「分かってる、ちょっとな~ちょっとな~・・・」

「何がちょっとやのん!私は怒ってるねんで~」

そう言うと、苦笑いしています。

家に帰りたかったのか?

少し散歩に行きたかったのか?

その後のだんな様はいつもと変わらずにお風呂に入り、井上陽水のブルーレイを見て、晩ごはんを食べ寝ました。

今朝は昨日の事を覚えているかは謎です。

私も昨日の事はだんな様には一言も触れず、普通に過ごしました。結果、無事に戻り安心しましたが、施設側の管理責任はあります。

でも、私の中でも、だんな様がアルツハイマー病になった時から、それに伴う事故やトラブルを想定し、ある程度は覚悟していました。

施設側も今後の対応策を考え結果は連絡をくれます。

「罪を憎んで人を憎まず」

が、しかし、2度目はないです。