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松下太亮のブログ「GET BY」

GET BY
① 通り抜ける
② 何とかやっていく[切り抜ける]
③ 〈難所など〉を通り抜ける

「なんか家族の思い出つくろうや」

と僕の発言だった。

家族の夏の思い出なんかほとんどなく、三人水入らずで旅行といったものをしたことない松下家。

なんか、それはそれで寂しいなぁ~と思い、つい綾ちゃんにそんなことを言ってしまった。

「ほなら私が段取りするわ」

とノリノリに…

そして一週間後

「決まったで太亮!!!京都にラフティングやな!」

と、わけのわからない案を言い放った。

ラフティングである…

そんなアウトドアではない僕は直ぐに、理解できず聞き直した。

「ラフティング、あんた知らんの?川を下るねん!」

ごめんである。

僕は金沢辺りのの温泉宿に泊まり、日本の風情を温泉に浸かりながら堪能して、ほとんどない家族の昔話に花を咲かせながら、近くの居酒屋で一杯ひっかける。みたいな事を想像していた。

まさに真逆だ。

実家から京都なんて電車で30分…、しかも夏の京都は盆地だからメチャメチャ暑い…

近過ぎるし、行きたくないと、僕と同じ旅行のイメージを持っていた寿男さんも大反対して、一週間揉めに揉めた。

そしたら綾ちゃんが

「アホか?暑いから川で涼むんや!」
「ボケか?三人移動するより、あんた一人が移動した方が安くつく!」
「ナスか?温泉なんかもっと年寄りが行く所や!今しか出来ん事をやるで!
「カスか?ほとんどない家族の話を作りに行くために、記憶に残る激流のラフティングがええんや!」
「どやさ太亮!!!」

僕らの文句を一気に吹き飛ばした。

まぁ八月は綾ちゃんの誕生日月だから、ということで渋々僕と寿男さんは折れて決行する運びになった。

決行日当日、二日酔いの綾ちゃんと僕が遅刻。

ラフティング会場に向かう電車でも、寿男さんは本を読み、綾ちゃんはしおりを確認。僕は流れ行く景色を見て、相変わらず、足並みが揃わない松下家。

そして会場に着くと、なんか様子が違う…

まわりは女子大学生やら、どこぞのアウトドア部、小学生のお子さんを連れ立った家族。

綾ちゃん65歳、寿男さん62歳、わたくし32歳…

そんな高年齢家族は何処にもいない…

(は、は、恥ずかしい)

そんな気持ちをひたすら隠して、更衣室で着替えていたのだが、またまた様子が違う…

皆お洒落な海パンを履いてるなか、僕が持ってきたのは競泳用の水着……

(ヤバイ…)

一週間前に届けられた、電車に乗る時間まで記載されている綾ちゃんしおりを、全く目を通さなかった…

鞄の中のしおりを見直すと、そこには競泳用水着なんて、誰一人として履いてない……

男性は裾の長い海パンを履いて、女性は水着の上から濡れてもいいTshirtや短パンを履いてる。

どうすることも出来ず、開き直るしかなかった。

更衣室から出た瞬間、先に出ていた寿男さんから

「気持ち悪!!どないしたん、お前?今からロンドン行くん?」

と嬉しそうにツッコミ入れてきた。

しかし寿男さんの視線が僕を通り越して固まった。

その視線の先を見ると綾ちゃんが更衣室から登場していた…

ワンピース水着一張羅で……

父と子固まる。

更衣室から出た瞬間、流石の綾ちゃんも様子が違うと感じたらしくスタッフにナイロンジャケット借りた。

「おかしいやろ!しおり自分で作ってて、事前に情報もわかってるのに、なんで水着一張羅やねん!!」

と綾ちゃんに言うと

「あんたこそ、水着えらいピチピチやないの!!」

お互いの揚げ足の取り合いながら、いざ出発!!




いざ始まると…

メチャクチャ楽しかった!!!!!

捕まった宇宙人の写真そっくりの母…




そしてブツクサ文句ばかり言っていた、僕と寿男さんがテンション上がりまくり!!

 

でも流石、綾ちゃん!!!

一番盛り上がっている写真で

 

ヘルメットが、俺の顔に被ってます…

二枚目も勿論。

 

オールが俺の顔に被ってます…

ここまでくると我が母ながら凄いとしか言いようがない…

帰り道、疲れすぎてこんな感じ。



後日改めて楽しかったから、また来年も何処かに行こうと綾ちゃんに伝えると

「地上は制したから、次は空行くで」

と訳のわからない事を言っていた。

そんな2012年の夏の思い出。