綾ちゃんと電話で話してて、ふと俺が3歳まで育った家に家族三人で行きたくなった。
勿論寿男さんは、家を担保に入れ家族を離散させた張本人だから、ずっと
「ケッタ糞悪い!!」
と吠えまくっていたけど。
嫌がる寿男さんを無理矢理連れて、松下家三人で行きましたよ。
このクソ暑い中。

ほんと暑過ぎて、綾ちゃんと俺がメン・イン・ブラックみたいになってた。

途中で中華食ったりした。

三人で暮らした2階建ての家は建て替えられ、今は3階建てになっていた。
そして窓という窓から、子供の洗濯物が干されていて、ただ三人でボケーとその洗濯物を眺めた。

窓から溢れてくる子供の笑い声の中、三人の間に不思議な時間が流れた。
どう表現したらええか、わからんけど、何だか心地好かった。
失ったものを拾い集めに、探しに行って、


結局は何一つ失ってない気がしたよ。

そして

綾ちゃんは元気だぜ。

そんな夏の思い出。