相葉さん

お誕生日おめでとうございます🎉


充実した素晴らしい一年に
なりますように🍀*゜



FNSで歌っている相葉さん
楽しそうでよかった(*´꒳`*)♡

でもやっぱり
相葉さんのお隣は
にのちゃん(*.゚ω゚)♡しかないと
思ってます!!
←溺愛ニノ担なのですみません

今度2人で歌ってほしいな♡
なんなら2人で番組やらないかな〜♡♡

そんな気持ちも込めて
ちょっとだけ小話です



**************



あれは高3の12月。
大学受験も追い込みに入ろうという時期だった。

「まーくん。クリスマスプレゼントはなにがいい?」

……………今なんて言った?
聞き間違いだろうかと、目の前のかずをまじまじと見る。今年になってようやく叶った初恋の相手は、薄茶色の瞳をキュルキュルさせて俺を見つめ返してくる。

「クリスマス……プレゼント?」
「うん。なにがほしいかなぁって」

どーした、どーした?
出会ってから十年以上経つけど、未だかつてかずからクリスマスプレゼントを貰ったことがない。
「12月24日はクリスマスイブじゃないもん。まーくんのお誕生日だもん!」
キリストが生まれたって自分には関係ないとか、罰当たりなことを言って、毎年誕生日プレゼントをくれるかずくん。
それが急にクリスマスプレゼントだなんて。

「うーん……考えとく」
「ん!じゃね」

そう言ってかずは手を振って家に入っていった。
その姿の可愛さに鼻の下が伸びてしまったが、かずは一体どういうつもりなんだろう。


湯船につかり、湯気で曇る天井を見上げた。

なんで今年に限ってあんなこと言うんだ?
これまでとはなにか違うってことだよな。
違いって、そりゃ幼なじみから恋人に昇格したことに決まってるわけで。
うーん……?
誕生日とクリスマスとふたつ、プレゼントをくれるとか?クリスマス、ねぇ。クリスマス。

ぶくぶくお湯の中に半分沈みながら、クリスマスにおける恋人同士のイメージを頭に浮かべてみる。
ふつーはイチャイチャするんだよなぁ…。
と、考えたところでハッとした。

もしかしてもしかして。
プレゼントは「かずがいい」って言ってもいいってこと?むしろ言え?
自分にリボンつけて、「プレゼントは俺♡」とか?
あのちゅるちゅるまっちろな首にリボンつけて、うるうる見上げられたら……。
「うっ、ぶぶぶっ」
かずのあられもない姿を想像してニヤけた途端、滑って湯船の中に完全に沈んでしまった。
ヤバいヤバいヤバい。
俺のオレが元気になるとこだった。

眠れぬ夜を過ごした俺は、翌日さっそくかずに希望を申告。
かずのポカンとした表情。と思ったら速攻頭をはたかれる。えーなんで??別に裸にリボンとか言ってないのにさぁ。
「もーいい!俺が決めるからっ」
怒ってるように見えるけど、耳は真っ赤だし、ひょっとしたらその気になってくれるかもなんて、あきらめの悪い俺である。


そして24日、誕生日当日を迎えた。
恥ずかしいからいいと言うのに、家で誕生日おめでとうケーキを食べ、毎年恒例の誕生日とクリスマスを一緒にされたプレゼントをもらった。
夜はかずの家に泊まることになっていたから、俺はもうドキドキしてしまって、家を出る時にはドアに、かずの家では門に足をぶつけた。
部屋にあがると、お風呂上がりのツルピカかずくんが待っていた。
半乾きの頭にヘアバンドをつけている。
それがまるでリボンみたいで思わず目を逸らした。
ヤバい。可愛い。

「まーくん、お誕生日おめでとう」

俺はかずに視線を戻す。かずは落ち着きない様子でどうでもいいことをぐだぐだ話し、そして急にうつむいた。
「あのね。お誕生日のプレゼントは歌なの」
そう小さい声で言ってもじもじ俺を見上げると、ギターをひっぱりだした。
「えっ、かずが作った、とか?」
「うん」
ああぁ、俺はバカだ。
スケベ心で満杯だった自分を殴ってやりたい。
かずは、俺が贈ったギターを菅田に習ってまで練習して、俺のために歌まで作ってくれていたのに。
「じゃあクリスマスプレゼントってのは?」
「……まだ下手くそだし、ひょっとしたらドン引きされるかスベっちゃうかもしれないから。保険?みたいなものかな」
そう言ってキレイな袋を出してきた。
中には欲しかったスニーカーが入っていた。
「そんな、引いたりしないのに。これも誕生日プレゼントでよくない?」
「ダメ!ダメなの!」

かずはほっぺたまで赤くしながら、

「お誕生日のプレゼントは、どんなに引かれても歌って決めてるんだもん!」

ああぁ。俺の恋人はなんて可愛いんだろう。
こういう子を天使って言うのかな。

そうしてかずが照れながら歌ってくれたのは、優しくて甘い、明るいのにどこか寂しいような懐かしい歌だった。
これまでの俺たちのことが歌詞に盛り込まれていて、どこにも「大好き」という言葉は入っていなかったのに、「大好き」がいっぱい詰まっていた。

「えっ、ちょっとなに泣いてんの!?」

歌い終わったかずが俺を見て声をあげた。
あ。俺いつの間にか泣いてたんだ。
かずがちっこい手を伸ばして、そっと俺のほっぺたに触れる。
そのまま引き寄せて、俺はかずを抱きしめた。

「ハッピーバースデーまーくん」

キレイな笑顔で囁くかずを、目に、心に焼き付ける。俺は涙で震えてしまう声で「ありがとう」と返した。

こんな忘れられない誕生日。