しばらくうつ伏せのまま、ソファにあったクッションのはしっこを噛んで声をこらえていたけど。
まーくんの顔が見たい。
抱きつきたい。
だから肘をついて起き上がろうとした。
そのタイミングで腰を掴まれ、ひょいと持ち上げられた。

「わっ」

腰が浮いて不安定な状態になりあわてて膝をつく。
んんん?俺今どんなカッコウしてる?
幽体離脱のように自分の姿を客観的に想像したところで、あまりの恥ずかしさに絶叫しそうになった。

「ちょっとちょっ、ひゃああ!」

しかもよりにもよってソコに濡れた柔らかい感触。
なんで更に恥ずかしさに追い打ちをかけるかなあ!?
前にも「汚いから舐めちゃダメっ」って伝えたよね?その時は「可愛いしかない」と言われたけど。
もうさ、汚い云々よりとにかく恥ずかしいの!
だってなんか…なんかキモチヨカッタんだもん!
そんなのコワイ。
自分がおかしいんじゃないかと怖くなる。

「ヤダヤダヤダ、それヤダ!」

前にずって逃げようとするも、腰を両腕でガッツリ抱え込まれてしまった。
負けじとジタバタすると
「わかったわかったから。ちょっと待ってて」
諦めてくれたまーくんが、後ろでゴソゴソ準備してるみたいだからおとなしくじっとしてた。
後ろを舐められたことに意識がいって、恥ずかしい体勢のことちょっと忘れてたんだ。

我に返って思い出し、もう一度起き上がろうとしたところで背中からまーくんにのしかかられた。
指先がゆっくり押し込まれる。

「うっ、………」

たぶんこれは俺たちが繋がるためにゼッタイ必要なことなんだろう。
けど、尖った指先よりまーくん自身のほうがいいななんて思ったり。


そこからはもう声を抑えるのも忘れてしまった。