正直に話すべきか、頑なに口を閉ざすべきか。
嘘をつくのはイヤだ。嘘なんかついたって、まーくんにはきっとわかるんだ。
黙ってるのは良くないのかな。
だって知らないほうがいいこともあるだろ?
なんて、ぐるぐる考えていたら、またまーくんの指が俺の唇に触れてきた。
そして人差し指が口の中に侵入してくる。
「!?」
えぇ、なに。なにこれ。
幸か不幸か、おかげで喋れなくなった。
戸惑ってると更に中指も入ってきて、ゆっくり舌を撫でられた。
苦しいし、なんだかお腹の底がゾクゾクする。堪らず「ん、ぅんっ」と小さく首を振った。
「泣くなって…」
いやいや、お前のせいだし!
てか別に泣いてるつもりはないんだけどな。
涙目になってたらしく、ようやく指が静かに出ていった。
ホッとしたのもつかの間、濡れた指がシャツの上からピンポイントで胸を刺激してくる。
「ちょっ…」
抗議する口はあっという間に塞がれてしまい、俺はベッドとまーくんの間に挟まれて身動きができなくなった。
恥ずかしい!!
服を脱いだり裸んぼになるのは別に平気だけど、これはめちゃくちゃ恥ずかしい。
キスしたまま「んーんー」訴えるのに、全く聞いてもらえず、それどころかもう一方の手が制服の上からベルトの下に触れてきた。
服の上からいっぱい触られて、もはやお腹の底だけでなく全身ゾクゾクして、気持ちいいと苦しいの板ばさみ状態。
なんなの、どうしたいの。
これは罰なの??
ほんとに涙が出て、しゃくりあげた。
そこでようやくまーくんが俺を抱きかかえて膝に乗せてくれた。
「気持ちいい?」
「なんでこんなに中途半端なのよ…」
まーくんはきょとんとして
「ゆうくんが居る時はあんまりシたくないって、かず言ってなかった?脱ぐのもマズイかなと思ってさぁ」
えぇー。確かに言ったよ。
だってゆうくんにキスしてるとこ見られてすごく気まずかったんだもん。
でもそれならこういうのもナシじゃないの。
そうブツブツ言ったら
「先にチユーして誘ってきたの、かずだろ」
と返された。うぅ、そうだった…。
「だいたいさ、ゆうの事は気にしなくていいんだよ。あいつだって彼女と部屋でイチャイチャしてんだからさ。俺、知らずに部屋のドア開けちゃったたことあるもんね」
「マジで!?」
「しかもさぁあいつ、俺の顔見てドヤ顔したんだかんな。生意気だよな〜」
それを聞いて、俺はハッとした。