あれから夜は1人で寝てる。
そりゃまだよく寝られない日もあるけど、なんだろ…、まーくんを近くで感じてるみたいな?
我慢せずに電話しろって言われてるよ。
でもしない。
なんかさ。
ちょっとだけ悔しくもあるんだ。
ここんとこ差をつけられてる気がして。
たったいっこしか歳も違わないのにさあ。
……てか、今日誕生日だ!
誕生日ってことは同い年じゃん!
俺だって
俺だっていつまでもあいつの背中に隠れてるわけじゃない。別に前にも出ないけど。
いつも何時も守られてばかりじゃね。
俺も男だ。
頼られるくらい大人になるんだ。
窓の外は梅雨の合間の晴れ。
俺の日頃の行いがいいからかな。
「よしっ」
めずらしく気合い入れて玄関のドアを開けると、門の外にまーくんがいた。
「おはよ」
どーしたのって駆け寄ると、顎で後ろを指し自転車に乗っけてくれるという。
手を怪我してから自転車通学を控えていたから全然予想してなくて俺はオタオタした。
「朝補習は?今日あったんじゃ…」
「誕生日だから乗っけてやるって言ってんの!ほらっ、さっさと乗る!」
「ええぇ」
ブツブツ言いつつも、ほっぺたが緩んじゃう。
それを見られたくなくて、しっかり背中に顔をくっつけた。
「補習サボったりしていけないんだあ!」
「お前ね!そんなこと言うと帰りは乗っけてやんないよっ」
ガシガシ自転車を漕ぐまーくんがスピードをあげる。
そんなに急がなくてもいいのにな。
もう少しこうしていたいな。
あぁ、さっきの決意はどこ行ったんだ、俺。
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予約投稿したら、日付間違えちゃいました。
一瞬?水曜日に上がったのですが、これ、お知らせが行ってしまったりする…んですよね?
もしそうならすみませんヾ(・ω・`;)ノ